2015年12月31日

2015極私的邦楽ベストソング20

昨日に引き続き2015ベスト企画です。今回は曲です。アルバムの中の曲も遠慮なく
選んでいきますので、貼れない曲もありますが、その分レビューは長めにお送りします。
(それと後のフォロー文でも解説とかしますね)

第20位 indigo la End「雫に恋して」


私の中ではFM案件にしてスピッツ好きが高じた物件でもある。ゲス極のギミック込みの
楽しさは早くも世を射抜きつつあるが、対照的に地味ながら良曲を紡いできたindigoも
世を別方向から射抜く準備が出来たような気がする。町で流れる中で、知らぬ間に虜に
なる人が急増しそうな予感が、このシズル感あふれたシングルから漂ってくる。

第19位 Foo Fighters「Saint Cecillia」


色んなことが起きてしまったこの2015年の、それでも続くいつもの日常を祝福せんとする
アンセム(になってしまったシングル)。彼らのもはや伝統芸と言えるグランジ節(当然
メジャー仕様)がこんなに頼もしく思えてしまうなんて! しかしフーファイの曲はいつも
絶望の中でこそ強く凛々しく響く、ということを久々に思い起こしてしまった。

第18位 Orland「Do-De-Da〜Trimondo Negimina〜」


名古屋発エレクトロ風味オーガニック・ポップスの刺客Orlandが放ったスマッシュ・
ヒット。Negiccoのボーカルという武器を借りつつ、普遍的なポップスを奏でる王道
バンドへの歩みを始めた記念すべきアルバム「LUV CONNECTION E.P.」は、シーンの
活性化を進める触媒であると同時に、キミのベッドルームと世界をつなぐ「架け橋」でもある。

第17位 岡村靖幸「ラブメッセージ」
思えば去年の小出祐介との仕事でその兆しはあったが、今になって姿も音楽性も若返っている
という奇跡! 岡村ちゃんはこうでなくっちゃ、という方向性にいきなりフォーカスされた
(近作も別の意味で充実はしてたけど)シングル。この曲を、最近悶々が足りないように見える
十代がどのように聴くのか、気になるけど、いつだって岡村ちゃんは何者でないキミの味方だ!

第16位 くるり「ふたつの世界」


こちらくるりもいい意味でシングルらしい軽さを感じる(それでいて音楽的にはメチャ豊かなん
だけど)今年唯一の音源。しかし高橋留美子アニメの主題歌って、今のくるりの地位からすれば
何てことないけども、デビューの頃には考えられなかった奇跡なんだよな。ちなみにシングルでは
バージョン違い3つが楽しめる。(個人的にはChamber ver.が好き)

第15位 佐野元春&ザ・コヨーテ・バンド「キャビアとキャピタリズム」


優れたミュージシャンは炭鉱のカナリアであるという。そんな時世を反映した曲が今年は
多く出されたが、元春先生のそれは年季の違いを感じさせる見事な仕上がり。この曲の
メッセージを誰がどう聞こうなんて知ったこっちゃない。「誰がマトモに聞くもんか」という
パンチラインのその時々の作用の違い。ロックンロールの無責任性を体現した、これぞ
メッセージ・ソング!!

第14位 エレファントカシマシ「RAINBOW」

アルバムのリード曲、で終わらせることが勿体ない名曲の誕生! これだけのベテランに
なって新たな表現をモノにする底知れぬポテンシャルに戦慄する。ラウドなロックを鳴らす
若手も、メッセージ性の強い音楽を奏でる中堅も吹き飛ばしてしまうくらいの殺傷力!!
次はこの路線で是非シングルにして、くだらない奴らを一掃して下され!!!!

第13位 ORIGINAL LOVE「四季と歌」
傑作アルバム「ラヴァーマン」の終盤に位置する感涙必至の名曲。あろうことかオリラブ
を聴いて「日本に生まれて良かった」なんて感想を抱くに至るとは! いつも以上に匂い立つ
言葉が、聴く人それぞれの人生で通り過ぎていった季節を走馬灯のようにフラッシュバック
させる。アルバムはこの後怒涛の感動パートへ突入していく。

第12位 シンリズム「Music Life」


神戸在住の高校生が音楽を媒介に見る世界旅行の夢。年に似合わぬセンス(いや世代ならでは
の洗練されたセンスと言うべきか)を感じさせる豊かな音絵巻が垣間見せるその夢は、なんて
瑞々しく至福なのだろうか。そう、僕らはいつだって、音楽を通じて見知らぬアナタと手を
繋ぎたい。そんなガキじみた夢も音楽は受け入れてくれる。音楽万歳!!!

第11位 TRICERATOPS「Shout!」


トライセラが放った会心の「みんなのうた」! ロック界屈指の知性派が、その知性を
端々に感じさせつつも一周回ったイノセンスに溢れたシングルを出すというのもステキ
じゃないですか。野球ソフトボールのオリンピック復活を期したテーマ・ソングという
ことで、2020年までこの曲で盛り上がり続けよう。ファレル「Happy」ばりのMVも◎!

うわあ濃いですなあ。これでもいれられなかった曲満載ですからねえ。実はここに入れる
はずのikkubaru「Eve」が去年の曲と判明しましてww でも代わりに忘れるところだった
曲を1曲入れることが出来ました。気づけば洋楽が1曲しか入ってないですね。もう何曲か
入れるはずだったんですが、おかしいなあ・・・。

ではトップ10の発表です。

第10位 藤井隆「YOU OWE ME」


ミュージシャンとしての藤井隆をプレゼンするのにこれほど適切な曲があるだろうか
という、決定盤的ナンバー。8分近い尺も全く長さを感じさせない、まさしく音楽の
至福のど真ん中に連れて行ってくれる。実は車の中で非常に殺傷力を発揮する(特に
夜)曲でもあるが、出来れば小さめのハコで爆音で浴びるように聴きたい!!!

第9位 ONIGAWARA「ポップミュージックは僕のもの」


この曲はボクの歌、そしてキミの歌だ! どんなイケてない格好でもダンスが決まってなくても
この曲がかかっている間だけはスターでいられるという音楽の魔法。(音楽の包容力といった
方が適切か)ポップスを愛する人に贈る、音で出来たとびきりの桃源郷。ガワラーが急増中
なのも納得のクオリティとキュートさの、岡崎のこの二人組にも要注目!!

第8位 南壽あさ子「かたむすび」


別れが辛いのはその分幸せだったことの裏返しである、という真理に思いを馳せてしまう。
新世代のピアノ歌い手南壽あさ子がドロップした、2015年の「トイレの神様」になった
かも知れない名曲。最後のライン、そしてそれに続く、新たな物語の始まりを暗示する
アウトロに涙腺が決壊! これは、卑怯だ。

第7位 Elida Almeida「Djam Nkrel Pa Mi」
今年リリースされたデビューアルバム「Ora Doci Ora Margos」の中盤に配置された曲。
カーボヴェルデの豊かな音楽の土壌が生み出した、21世紀のブルース。アルバムの中盤から
後半に集中的に配置された、サウダージを感じさせるミディアム・スローの曲群は、極東に
住むキミの心をも温めるであろう。しかしこのまろやかなピアノの音はどうやったら出せる
のだろうか? 誰か教えてほしい。

第6位 Shiggy Jr.「サマータイムラブ」

(↑おれは何を貼ってんだ?)

個人的には今年一番聴いた曲www オルタナティヴなアーチストがブレイクを目指すとき、
その音楽性が損なわれないかが気になるのが世の常だが、彼らの場合は最初からポップスの
ど真ん中を撃ち抜いているためセルアウトの心配がないのと、何をやっても彼ららしさが
損なわれない人徳ゆえ。2015年の夏を彩った会心のシングルを超えるバズを、是非来年に!

第5位 GOMESS「時間」

(↑関係ないけどこれ貼りたいので)

2015年に大きな飛躍を果たしたGOMESS君の傑作アルバム「し」のラストから2曲目に
収録された3分31秒の奇跡。ラップからポエトリー・リーディングのような作風にシフト
することで彼の持つ「真摯な狂気」が解き放たれたといった評が正しいのかどうかは
分からない。しかし彼が生きる一瞬の強度を、聞き逃さない方がいい。

第4位 さよならポニーテール「アンジー」


夜の深淵を初めて感じた時の怖さを覚えてる? このフォーキーで静謐なトラックは
そんな幼い日の記憶を呼び覚ますかのよう。音と映像で今の世に、フィクショナルな
彩りを加えてきたさよポニ(あろうことかTパレ入り)の、根底にあるモノクロームな
世界(敏感な人はそれも感じ取っていただろうけど)に、戦慄すべし。

第3位 THEATER BROOK「もう一度世界を変えるのさ」
(WISDOM TELEVISIONさんこの曲のライブ音源をアップして下さい!)
シアター・ブルックの曲というより、多くの人に歌い継がれていくべき名曲。音楽に
力はあるのか。音楽は世界を変えるのか。変えたとして果たしてそれは良い方向だった
のか。そんなすべての問いを引き受けて、それでももう一度世界を変えるのさと歌う。
音楽に夢を見るすべての人に降り注ぐ、この曲はありったけの愛でもある。

第2位 Negicco「圧倒的なスタイル(NEGiBAND Ver.)」


Negiccoの奇跡っぷりを堪能できるのが、この最新シングル。2008年の作品ながら
2015年に聴いても古びないばかりでなく、3人の歌声すら若返ってる、というと
言い過ぎなら幾多のキャリアを積んできた歴戦の雄っぷりと、あろうことか初々しさ
さえ同居しているというあり得ない奇跡。今日本でポップスのど真ん中は彼女達をおいて
他はない。「ねえバーディア」と「BLUE, GREEN, RED AND GONE」が同列のポップス
として聞こえるという奇跡も、そのボンツビ・ポップス然な佇まいゆえ。2010年代の
アイドルシーンで、スタンダードになりうる候補のこの曲が最新型で聴ける喜び!!!

第1位 Especia「Aviator」


リリースされた当初は「Boogie Aroma最高!」なんて言ってたが、後々キたのはこの曲
でした。それも、だんだん良くなってきたというより、ある日突然「分かった」という感じ。
AメロBメロサビとそれぞれあさっての方向へ向いているように思える不自然な繋がりの
裂け目から立ち現れてくるとてつもなく大きな光景!!!!! やっぱりEspeciaは日本の
ポップスの革新者だった!! 先ほどのNegiccoが渋谷系のど真ん中だとすればEspeciaは
最前線といった趣か。3776という横山君が「負けちゃおれん」と思える存在も出てきたし、
フルアルバムではさらなる革新が聴けるはず。震えて待て!!!!!

というわけでEspeciaがまさかの1位! その割にブログでは結構冷たかったじゃねえか、と
ペシストさんの怒りも聞こえてきそうですが、そんなツンデレみたいな措置を取ってしまった
のには理由があります。実はこのAviator、従来的な楽理解説ではその魅力を伝えられないと
思っていまして。こういう曲を作られた以上は、私自身の方法論も革新していかなきゃいけない
なあと危機感を抱いてます。でも私も「負けちゃおれん」と思ってますので、フルアルバムが
出るまでには、新たな方法論をもって対峙したいなあと考えております。お楽しみに!

2位のNegiccoも反則技かなあと思いつつも、アルバムから選べないほどの粒ぞろいだった
ので、こういう代表曲的な(しかも大好きな曲だしね)ナンバーにしました。おそらく後世に
残る曲でしょうしね。(何十年後かにカバーされてたりすると思う)

まさかシアターブルックの曲を3位にするとは今年の頭には考えてもいなかったですが、これも
後世に残すべき曲ということで上位に挙げました。4位5位は本当に個人的に気に入った曲
ですね。(どちらもアルバムベストから漏れちゃいましたし)

6位のShiggy Jr.も今年激推ししたアーチストでしたね。来年出るであろうアルバムも、
全力で追撃態勢を取るつもりです。7位〜9位も、それぞれアルバムもよく聴いたのですが、
それぞれ気に入った曲をここに選定しました。そして、アルバムで4位に入れた藤井さんを
10位に入れました。

来年は、早くも岡村ちゃんがアルバムのリリースが決定してますが、他にもNONA REEVES、
Shiggy Jr.、ORIGINAL LOVEは確実にアルバムを出してくるでしょうし、Especiaも
そろそろフル・アルバムを出してくるはず。あ、問題の「バニラビーンズV」もあるなあ。
他に、何が私を驚かせてくれるか分かりませんが、方々にアンテナを張って新鮮な音を
どんどん紹介したいなあと考えております。

来年もよろしくお願いします。早速いくつか今年の積み残し記事がありますけど、そのうち
新企画も発表します。続きを読む
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2015年12月30日

2015極私的邦楽ベストアルバム20

今日と明日は2015年を振り返るベスト企画です。これは初年度にはベストを出さなかった
のですが、各ブログの順位を統計取って、そこからベストを出すなんてことをしている
人がいることを知って、ベスト形式にすることにしました。といいつつ苦労しているのは
事実でして。というのも、さすがに追いきれないからねえ。今年は最も音を買った(iTunesも
含めて)と言えるのですが、それでも聴き切れていないですから。ですので、あくまで
現時点での個人的ベストということです。買ったものでも聴き込めていないために順位が
低かったり出てこなかったり(今年はこれが多い!)しますが、ご容赦を。

言い訳はくれくらいにして早速行ってみましょう。音が貼れる場合はなるべく貼ります。

第20位 水曜日のカンパネラ「ジパング」


キワモノとして消費される危険性もあったが、2015年は音楽の強度を高めることで、衝撃は
薄まった代わりに独自性を確立できたのではないか。その集大成がこのアルバム。ケンモチ
ヒデフミのバックトラックはますます自由奔放に、それによってコムアイの言葉の豊かな
想像力が際立つ結果に。サイケなんて言葉すら浮かんでくる、2015年邦楽の到達点の一つ。

第19位 WHY@DOLL「NAMARA!!」


北から現れたマジック・ポップを操るアイドル・ユニットの会心の一撃。対照的な声を持つ
二人のボーカルと、縦横無尽にジャンルを横断する音楽性で、アイドル・シーンの台風の目に
なったと言えよう。この後も冒険心とブランドの確立を両立したシングルを連発し、期待は
MAXに膨らんでいる。来年のフルアルバムで、さらなるブレイクなるか?

第18位 サザンオールスターズ「葡萄」


大御所の活躍が目立った2015年の中でも、横綱相撲というよりシーン最前線への色気がたっぷり
詰まった「たぎり過ぎた」アルバム。長年のファンの期待を引き受けつつも、往生際が悪いほど
若いミュージシャンへの対抗心を燃やす。しかしその、執拗なまでの「現役」へのこだわりこそが
桑田佳祐をここまでの大物にしたのだと納得。モンスター・バンドの唯一無二ぶりを堪能せよ。

第17位 エレファントカシマシ「RAINBOW」


こちらもベテランながら新しい扉を開いたエレファントカシマシ。喜怒哀楽、いやその間の多彩な
感情の綾をそのまま音にしようとする新たな旅の始まり。特に、音楽家としての危機に立たされた
宮本の重苦しい心情の吐露に驚かされつつ、そういったヘビーな音像をここまで前向きに鳴らせる
のはエレカシならでは。バンドとしての底力を堪能できる力作。

第16位 RYUTist「RYUTist HOME LIVE」


新潟という土地(いや、古町?)には魔法が宿っているのか? 心あるアイドル・ファンは
彼女達の「影の実力者ぶり」を知ってはいたが、こうして全貌を表したフル・アルバムで
そう驚愕した人も多いのでは。楽曲よし、パフォーマンスよし、という以上に感じ取れる
「音楽の神に選ばれた」としか言いようのないサムシング。胸アツ必至の2015必聴盤。

第15位 星野源「YELLOW DANCER」


この人がこちらの音楽性に寄せてきたことも今年の驚きの一つ。しかもそれが過去最高の
セールスを記録し、ついに紅白出場にまでこぎ着けた! 老成した世界を綴っていた若者が
闘病生活を経て、生を謳歌する境地へ、なんて個人史は無視して、ただこの音に身を任せて
踊るべし。星野さん、お茶の間で、ポップスのど真ん中を撃ち抜いちゃってください!

第14位 西恵利香「LISTEN UP」


強烈なインパクトを残した8月のシングルで膨らみまくった期待そのままに、その期待に
お釣りがくるくらいの満足度を与えた会心3rdアルバム(!でも実質これが1stですね)
これがどれだけ受け入れられるかはもはや、日本のミュージックシーンの底力が問われて
いるとさえ言える、まだ一部でしか騒がれないのが勿体な過ぎる。

第13位 牧野由依「タビノオト」


矢野博康をプロデュースに迎えてぐっと渋谷系色を強めたこのアルバム。これまでの
声優ポップスの蓄積に、新しい音楽的広がりを得たことで、彼女本来の透明感あふれる
声が多様な響き方をするように。しっとりした世界を聴かせる後半からラストに至る
カタルシスは今年屈指の感動に連れて行ってくれます。

第12位 THEATRE BROOK「LOVE CHANGES THE WORLD」


考えてみれば彼らの音楽性については、かつてないほどの追い風が吹き始めているのでは
ないか。「太陽発電によるレコーディング」とか音楽面以外での話題(その意義は認めますが)
による偏見を取っ払って聴けば、2015年屈指の強度を持つ充実作であることは保証できる。
豪華ゲスト参加が企画ものに終わらない、キャスティングの妙も特筆すべき。

第11位 ウルフルズ「ボンツビワイワイ」


去年の復活祭りも一段落し、音楽的充実期に入ったウルフルズ。恐らく数年後に新たな
爆弾が投下されるであろう期待を抱かせる、現状報告作(にして過去作を軽く超える充実
っぷり!)が今作。上に貼った「ロッキン50肩ブギウギックリ腰」は下半期の「ついつい
口遊んでしまうソング」の筆頭(これと後レキシの「SHIKIBU」)でしたww

いかがでしょうか。ここまでがそのままベスト10にシフトしても遜色ないでしょう!それだけ
今年が激戦だったことの表れでしょう。泣く泣く入れられなかったアルバムもたくさんあります。

では間髪入れずに、いよいよトップ10の発表です!

第10位 バニラビーンズ「バニラビーンズIV」


事務所の仕掛けた解散商法の何が問題かといって、この名作の価値が埋もれてしまうことは
犯罪的と断言できる。留保事項なし、問答無用の大傑作をついにバニビがモノにしてしまった
実は記念碑的アルバム。この唯一無二のアイドル・ユニットの底力をこれでもかと堪能できる。
2年にわたるシングル(しかも路線迷走気味?)がキレイに収まるという構成の妙も◎!!

第9位 中田裕二「LIBERTY」


椿屋四重奏〜SONG COMPOSITEの活動を経てソロ活動が充実期に入ったのとシンクロして、
陽の目の注目も浴びつつある、中堅どころからベテランに差し掛かる今、何故か旬になりつつ
ある不思議なアーチスト。しかし今作を聴くとそれが必然にすら思えてくる。さすがのクオリティ
とこれからさらに開けてくる予感との両立。この人はまだまだ行ける!

第8位 坂本真綾「FOLLOW ME UP」


充実の20周年はアニメ界隈の外へ自身の活動をアピールする格好の機会になったが、その
実り多い1年を締めくくったのが新たな傑作アルバム。これまでも多彩な外の血を導入して
その作品世界を広げてきたが、そこから新たな「攻め」の活動へ(でいながら肩の力が抜けた
いい感じの姿勢)と展開していく予感。音楽業界の活性化とかを担うステージにこの人はいる。

第7位 3776「3776を聴かない理由があるとすれば」


2015年にこの作品に出合えた人は、それだけを誇ってもいい。それくらいの超ド級の傑作。
アイドルという表現の極北、なんて狭いキーワードで語るべきでない。アルバムという表現の
行き着く先がこの作品、というレベル。一つ一つのパーツの素晴らしさもさることながら、
3776秒の疑似登山がもたらす頂に驚嘆するはず。

第6位 花澤香菜「BLUE AVENUE」


「ニューヨーク」というキーワードでジャズのエッセンスをふんだんに取り上げたことが
新たな異化作用を生んでいる。高クオリティの作品を生み出し続けるとそれが当たり前に
なるという表現の魔にハマりかけていたが、そこから一歩抜けた記念碑的作品。この実りは
志あるクリエイター達に、限りない勇気を与えたはず。

第5位 ペトロールズ「Renessance」


このアルバムをベストに挙げた人も多かったのでは? というくらい待望の1stアルバム。
結成10年でこれまでライブ会場以外でほとんど買えなかった、なんてどこかのアイドルでも
聞いたことある話だったが(しかもそのアルバムが過去の代表曲集というのも符合する?)
日本屈指のギタリスト長岡亮介率いるインディーズ最大の強豪の表現に悶絶必至!!!

第4位 藤井隆「COFFEE BAR COWBOY」


タマフル界隈から始まった「歌手藤井隆待望論」の取りあえずの着地点、と思いきや「音楽家
藤井隆」という怪物を生み出してしまったのかも知れない。趣味性を追求しながら大衆に受け入れ
られるポップスとしても聴ける絶妙のバランス感覚。それは、その後に出たベスト盤との「絶妙の
距離感」(どちらも引き立つという!)からも感じ取れるはず。

第3位 RHYMESTER「Bitter, Sweet & Beautiful」


ライムス待望の新作が傑作であることは周知の事実であろうが、このアルバムはそれ以上の
意味を持つ! 聴く人に同士として「自分なりのHip Hopを奏でろよ」と迫ってくる。その
挑発にまだ応えられていないけど、取りあえず負けんとこの場を借りて表明させて頂きます。
その行動がこのアルバムの価値を証すことを信じて。

第2位 ORIGINAL LOVE「ラヴァーマン」


2010年代の中盤に不思議と巻き起こった渋谷系再評価の風。その風に乗って真打ちとして
健在ぶりを示したオリラブの何度目かのピーク期を飾る第1弾。ここ数年で最も若さを感じる
前半から音楽的冒険に聞き手を誘う中盤、そして2010年代に生きる人の背中を強く押す後半と
完璧な構成。来るべき新作には今作に唯一足りない絶品バラードも入ってるとの情報も。

第1位 Negicco「Rice&Snow」


2015年にこの子達がいるという奇跡が際立った今年の活動、そしてその奇跡の結晶と言える
記念碑的アルバム。(しかし次作がそれを余裕で超えそうな予感も!)何とかブレイクをと
苦闘してきた歩みが、あろうことか渋谷系というジャンルそのものの再生までももたらして
しまった、という功績は賞賛しきれない。こんな場末のブログさえその恩恵に預かる始末!

いかがだったでしょうか。Negiccoは読者の方の予想通りだったでしょうが、やはり理想の
アルバムが来たという感覚は今でもありますね。(大好物のバラードすらないのに!)
ファン歴の浅い私ですら「報われた」という感慨にふけることが多かったですから、長年
応援された方にとっては、本当に幸せな一年だったのではないでしょうか。

2位のORIGINAL LOVEや4位の藤井隆さんもこのブログで激推ししてましたので、予想される
高順位だったでしょう。3位のライムスは、上のコメントにも書きましたが後々大きな意味を
持ってくるアルバムになるでしょう。童謡なんか始めたのも、私なりのHip Hopをやろうとする
試みの一つなんですけどね。

5位のペトロールズは意外にも初登場ですね。今回最大の隠し玉(でも皆さんご存知ですよね)
でしょう。長岡亮介といってピンと来ない方は「東京事変の浮雲」と言えばお分かりかもですね。
ただこのバンド、長岡さんのギターもさることながら、3ピースバンドとしてのアイデアも
豊富なんですよ。ベースがコードを奏でたりしてますしね。本当に若い音楽を志す人に聴いて
ほしいですね。これに影響されると面白いものがいっぱい生み出されるはず。

6位以降も例年ならベスト3に入ってもおかしくない傑作ぞろい。それぞれにブログでも激推し
しましたので、ここでは繰り返しません。ベスト20も、アーチストとしては取り上げたことの
ない人はいないはずです。(後で、追記にて各アーチストの記事へのリンクも貼っておきます)
反対に「これはないじゃないか」というのはたくさんあるでしょうけどね。金爆とかチャボさん
元春先生とか、泣く泣く入れられなかったものもたくさんあるんですよ。

明日は曲のベスト20です。こちらは洋楽も何曲か入れますので、さらなる激戦が予想されます。
(現時点でまだ作成し終えていません)どうなるのか、お楽しみに!続きを読む
posted by なんくい at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月29日

洋楽虎の穴#29 2015年YouTubeで最も再生回数の多かったMVトップ10を聴く

今年も残すところあと3日となりました。このブログも残り3つ記事を投下します。
明日は2015年の邦楽アルバムトップ20、明後日は2015年のベストソング20と、
2種類のベストを発表します。今、選定作業に入っていますが、非常に難航しています。
このブログでも散々取り上げたあのアーチストもいれば、一度も登場していない隠し玉も
出てきます。どうなるのか、お楽しみに!

さて、今日は他のベストも気になるなあと思っていたところ、こんな記事を見つけました。
2015年「YouTubeで最も再生回数が多かった音楽ビデオ」TOP 10

ほうほう、YouTubeの再生回数ですか。来年にはちーたかさんとかサイン・マガジンの
ベストを聴くつもりでいますので、それとは毛色の違いそうなこのトップ10も興味あります。
ということで、今日はこれを聴いていくことにします。

先ず第10位はSilentó(サイレント)の「Watch Me (Whip/Nae Nae)」です。


まあ今どきの音数の少ないHip Hopですね。ですがこれがどうして人気を博するのか
私には分かりません。他と何か違う特別なサムシングがあるんでしょうか。

9位はAdele(アデル)の「Hello」アデルってバカ売れしているイメージがあるけど
なぜか9位。時期が遅いからでしょうか。


うーん。この人ってこんなでしたっけ? もう少し好ましいR&Bを歌ってた印象がある
んですけども。良くも悪しくも「女王の貫録」というか、ツッコめないようなスキのない
音に仕上がっているように感じます。悪くはないんだけど、なあ。

8位はFifth Harmony(フィフス・ハーモニー)の「Worth It (ft. Kid Ink)」 。


ちょっとエスノ風味入ったHip Hop。これはマニア心もくすぐりつつ、売れそうな
色気も感じる。バッチリじゃないでしょうか!

7位はSia(シーア)の「Elastic Heart」です。


最近のHip Hopのバックトラックがエライことになってることはこの洋楽虎の穴でも
感じていましたが、その中でもこれはかなりキテレツな部類に入るのではないでしょうか。
それでいてサビではバッチシ盛り上げてる。凄いことじゃないでしょうか。しかし今
これが売れてるんですね。不思議な世の中じゃのう。

6位はDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)の
「Hey Mama (ft. Nicki Minaj, Bebe Rexha and Afrojack)」 。


これは売れそうなのは分かる。ただし私には縁遠い音楽です。

5位はTaylor Swift(テイラー・スウィフト)の「Bad Blood (ft. Kendrick Lamar)」
しかしTaylor SwiftにKendrick Lamarて凄い取り合わせじゃない?


これ、Kendrick LamarのシングルにTaylor Swiftがフューチャリングされて
いるって考えた方がよくない? もはやカントリーの申し子と言われた面影なし!
まあ見事に張り合えているという事実の方を賞賛すべきなんでしょうね。

4位はMajor Lazer(メジャー・レーザー)の「Lean On(feat. MØ & DJ Snake)」。


わりと私好みの可愛らしいバックトラックですが、曲はありがちですね。

3位はEllie Goulding (エリー・ゴールディング)の「Love Me Like You Do」。


これ聴いたことあるぞと思い、過去記事を漁ってみるとありました。悪い印象はなかった
ですね。こういう古風なポップスもちゃんと売れる(でもメロディの繰り返し方とかは
今どきですが)のが今という時代なのでしょうね。

2位はMaroon 5(マルーン5)の「シュガー」です。これも聴いたことありましたが。


前に聴いた時には厳しいことも書きましたが、この並びで聴くとやはり圧倒的に好き!
これかTaylor Swift、あとEllie Gouldingも良かったなあ。

と回想モードに入ってますが、1位に行きましょう。Wiz Khalifa (ウィズ・カリファ)の
「See You Again (ft. Charlie Puth)」って知ってるよ。日本でも売れてるもん。


コーラスの歌だけなら古風なバラードなんだけども、そこに下品なHip Hopなトラックと
ラップが乗っかってるのが今風なんでしょうね。でもオヤジの私からすると歌だけ聴かせて
くれよとか思っちゃう。

こんなところでしょうか。アデルが思ったよりも盛り上がれなかった一方、Fifth Harmony
のような拾い物もありました。Taylorは気になって他の曲も漁りましたが、美メロが健在な
曲もあって安心しました。ただ確実にカントリーからは離れていってるのは事実でしょうね。
ある種のポップ・アイコンになってきてるというか。ちょっと気になるのでいつかまとめ聴き
して考察してみたいです。
posted by なんくい at 11:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする