2017年05月07日

祝30周年!エレカシの極私的30曲(13)昔の侍

エレカシの極私的30曲。今回と次回でアルバム「明日に向かって走れ〜月夜の歌〜」
からお送りします。と言っても第11回の「遠い浜辺」からそのアルバムの曲では
あるのですが、まあ先の2曲は先行シングルのカップリングだったので。アルバムが
発売されて知った曲としてはこの2曲になりますね。

この「昔の侍」はエレカシ史上初めてといっていいストリングスを本格導入した曲。
まあエピック時代は宮本さんの独裁体制で、4人以外の血を入れなかったですから。
(「東京の空」で初めてトランペットとか入れてた。かなりエキセントリックな
 形でしたけども)その意味でも画期的でしたが、非常に効果的に導入されています。

先ずイントロからストリングスのフレーズで始まり、この曲は構造的にコーラス〜
ヴァースの繰り返しという形式なのですが、転調するヴァースのところでストリングスが
盛り上げていく、というつくりになっているんですよ。センチメンタルになるところで
ストリングスが効果的に配されていて、それが曲を盛り立ててくれています。

そういうセンチメンタルな曲調に乗って歌われるのはズバリ青春の終わり。いや青春との
決別とでもいうべき内容。「昔の侍」というのは宮本さんが憧れたかつての東京(日本)の
美しき姿。宮本さんは古地図を購入しその名残を探しに散歩をするなんてことまでして
いたんだそうで。最初のラインはその憧れた昔の侍の姿が描かれ、それに対比して今の
自分のイケてない姿が描かれる。この辺はおなじみの対比ものですね。

しかしそこから「さよならさ」と決別の言葉を歌う。それは、憧れていた昔の侍への
決別であり、そんな侍に憧れていた自分への決別でもある。しかし「滅びし日本の姿」
って壮絶ですよね。これは、エレカシの過去の歴史への決別でもあるんですよ。ブレイク
云々でぐだぐだ言ってた私達は、結局過去の幻影を引きずってるだけだとこの曲に
突き付けられる思いがしました。その意味でも、私にとっては重要な曲だったと思います。

次回予告しておきましょう。その次の曲。軽やかに前を向ける曲です。
posted by なんくい at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする