2013年07月04日

Jポップの「ガラパゴス化」について

「Jポップとは何か」という考察をこういう辺境のブログでしてますが、
今現在、そのことでちょっとした論争が起きているみたいなんですね。

浮世絵化するJ-POPとボーカロイド 〜でんぱ組.inc、じん(自然の敵P)、sasakure.UK、トーマから見る「音楽の手数」論

ライターの柴那典さんは、そロッキング・オンで「シバナテン」とか言われていた時から
知っていました。確か、自分でバンドもやってたんですよね。
そのせいか、割とクリエイター目線を感じさせる評論を書くという印象があります。

それに対して反論とかいろいろ起きているらしいんです。
で、私もその論争に参加しようとか、そんな大それた話じゃないんです。
(それには、今の私はまだ力不足です。。。)
その辺の議論に触発されて、「Jポップのガラパゴス化」について考えてみよう
というのがこの記事の趣旨です。

先ず、私の疑念としては「本当にガラパゴス化しているのだろうか」
というのがあります。Jポップの独自性はあるだろうけども。
「ガラパゴス化」という言葉は、日本のケータイ文化に象徴される
「日本の市場ばかり考えて海外展開できないもの」を指すんですよね。

それに対して日本のミュージシャンは日本人ばかり相手にしていて、
海外展開できないのか? いや、そうじゃなくて、
背景にあるのは「洋楽が聴かれなくなった」という事実だと思うんですよ。

確かに、私自身以前よりも洋楽を聴かなくなった、とくに新しいアーチスト
を探すということが本当に少なくなりました。ただそれは、英米の音楽のことで
最近は東南アジアの音楽が面白いということで、いろいろYouTubeを探したりしてます。
(アフリカも好きで、今すごいことになってるらしいけど、情報がない)

確かに洋楽の市場が小さくなっているのは由々しき問題だと思いますが
それを言ったら今現在、日本の音楽市場自体が減少傾向にあるわけでしょう。
それにKポップは今でも人気だし、多様化しているというのはあるかと思います。

それと、もう一つ言われているのは「洋楽コンプレックスの解消」。
確かに、以前洋楽を聴く動機の多くは「日本にはない進んだ音楽」を聴きたい
というのはあったと思う。それが、Jポップがそれなりに進化を遂げると
わざわざ洋楽を聴きたいと思わなくなってきますよね。

ちょっと話がそれたな。洋楽を聴こうという話はまた別でします。
以前は「洋楽に追いつけ追い越せ」という意識が強かったと思うんです。
けど、今はない。あるとしてもかなり希薄になったのではないか。
かといって影響を受けていない、ということはないと思います。
今も世界で起きている同時代的な潮流というのは日本にもあるでしょう。

その一方で、これは90年代からだけども、海外のアーチストが日本のアーチストに
影響を受けたり、という話が出てくる。私の記憶では少年ナイフ、コーネリアス
辺りからなんですけども。それは洋楽コンプレックス解消の決定打となった。

とりあえずの結論。Jポップはガラパゴス化というほど孤立はしていないが
独自性を海外に認められるような進化をとげている。というところでしょうか。

それと、Jポップが独自の進化を遂げるという現象が是か否かというのもあります。
私は断然「是」なんですけども、「否」と言いたくなる人の気持ちも分かるんです。
今のグローバル化の時代に、日本の中だけで自給自足していていいのだろうか。
そんな文化の鎖国のようなことをしていて、大丈夫だろうか。
外国の文化を理解できない、排他的な国民を作り出すだけではないか。・・・・・

それに対して、先ず事実関係として少し違うよ、というのが前半部分でした。
それに、ある程度なら文化的鎖国でもいいのではないか、と思う部分もあります。

このブログの記事をいくつか読んでくれている人なら、私が文化の多様性を
何よりも大事にしていることは読み取れるだろうと思います。
現在、地球上にある多様な文化というのは、ある程度国境があり、断絶があってこそ
なされた、という側面はあります。それがグローバル化でどんどん「秘境」が
失われてきている。これだけ境目がなくなってくると、文化が均一化していく
のではないか。そう考えると、文化の国境に橋を渡すという行為が
全面的に良いこととは言えないのでは、とされ考えられるのです。
あえて橋を渡さない。断絶を認める。ということも大事なのでは?という主張です。
(これは私の主張ではなく、こういった議論が社会科学近辺でなされている)

そう考えると、現在Jポップが独自のものになっている、という現象は
むしろ頼もしく思える事態なんですね、私にとって。
だから、Jポップの「ガラパゴス化」は断然「是」なんです。

ただ、それが独善というか、排他的になるのは少し違うのかな、と思います。
以前の記事で書きましたが、Jポップの強みって雑食性とか折衷性なわけで、
それは海外の様々な音楽を柔軟に取り入れたことで成り立ってきたわけですよ。
それが「Jポップ最高!」と言って他を聴かなくなったら、その栄養源が
絶たれるではないでしょうか。

どうやらこの記事の結論が「洋楽を聴こう」という話になってしまいそうです。
Jポップが独自の進化を遂げていることはいいことだけども、
その背景には多様な音楽を節操なく取り入れてきたことがあるわけで、
ですから私たちもいろんな洋楽を聴いて耳を柔軟にしておきたいものです。

というわけで、「日本の音楽」考察と並行して「洋楽紹介」もやります。
(なんだかいろんなことを並行しすぎてわけ分かんなくなってきている)
ラベル:日本 音楽と社会
posted by なんくい at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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