2014年01月04日

お笑いの飽和、音楽の飽和

年頭のあいさつシリーズの締めくくりとして、今年主に考えたい問題を
取り上げます。年始からかなり重い記事です。

東京ポッド許可局のこの回の話を聞いて、いろいろ考えてしまったのです。
東京ポッド許可局 2013年11月16日 第33回 「お笑いコンテスト論」

上のページで論のダイジェストをやってくれているので要約の必要はないのですが、
昔のようにお笑いのコンテストで盛り上がらないのは何故?という問題を論じています。
彼らはTHE MANZAIの第1回の時に(まだ自主制作でしたが)論じたのが評判になって
いまして。(大根仁さんが悔しがってDigでもマキタさんを呼んでやりました)
それが、今は「もはや語る気がない」・・・・・・

それには、いろいろな問題があって、3人が論じていることも当然あると思います。
それにプラスして、ここ数年ばくぜんと考えていることも背景にあるかなあと。
それが「お笑いの飽和」です。

私自身はお笑いは小さい時から好きでした。ですが最近もう「お笑いはいいかなあ」と
思い始めている自分がいます。別につまんなくなったというわけではないんですよ。
多分見れば、面白い。ですが、ちょっと食傷気味なんですよ。

テレビのバラエティというのはもうかなり前から食傷気味だったんです。そりゃ面白い
んでしょうけども、どこもかしこもそういうのばっかじゃん?って。そういう番組に
出ている人のスキルはそれはもう凄いもので、短い時間に的確に場を読んで、その場に
最もふさわしい言動をとって笑いにする。それ自体には敬意を払うのですが。

さすがに最近トーク主体のバラエティだらけになったことへの反動なのか、教養番組的な
バラエティが主体になってきつつあるようです。それでも、ものを知らないことを
笑いものにしたり、というのが多すぎて萎えてしまいます。
(本当は分かってるだろ?そんな知識の多寡に何の意味もないことを)

それに代わってネタ番組というか、お笑いの人の本業であるネタを見せる番組も増えて
きました。M-1からそれも競争の側面が強まり、そこでスキルや方法論の革新などが
それこそお笑いの素人さんにも分かるようになっていきます。それはステキなこと
なんだろうけども、その進化がある程度行き着くところに来てしまった。

今やあらゆるところに高度な「笑い」があふれている。そんな中でお笑い芸人さんは
今後ますます苦しい戦いを強いられるのではないでしょうか。そういう意味では
お笑いというよりロジック芸にシフトしていった3人さんは頭いいと思いますね。
(おそらくロジック芸はここ数年の流れにはなるでしょう。その先は分かりませんが)

このブログは音楽のブログなんですが、長々とお笑いの話を書いたのは理由があります。
実は音楽はとっくの昔に「飽和」しているんだと思うんですよ。それこそ「お笑い」
よりもとっくに前から。00年代にはもう「飽和」し始めていたのかなあ。

ここまでの流れで予想がつくと思いますが、一応書いておきます。今音楽はあらゆる
ところにあふれているわけなんですよね。お店に入ってもテレビや映画、ゲームなどの
エンタメにも。それこそ昔はそういうところの音楽はしょぼかったから高度な音楽を
わざわざ聴きに行く価値はあったのですが、今は街に溢れる音楽も高度化している。
もうそれほどの音楽ファンでなくても耳は肥えているんだと思うんですよね。

それはおそらく世界的な傾向なんだと思います。欧米なんてもっと「飽和」しているのでは
ないか。そう思うのは去年「洋楽虎の穴」という企画をやっていて、今の洋楽を聴き込む
ようになってますますそう感じました。あれは今や音楽が溢れているから、それとは
異なる違和感を感じる音楽を作ろう作ろうとしていて、あーゆう音になっている面も
あるのだろう。そういう息苦しさをどこかに感じてしまうんですよね。

そんな中で音楽はどうあるべきなのか。音楽産業が衰退しているとかいうおなじみの話
は、半分以上が産業構造の問題だろうと思いますが「音楽産業は滅びても音楽は滅びない」
という物言いも無邪気に過ぎる印象を抱いています。もし、音楽産業の衰退の一因に
「音楽の飽和」の問題があるのだとしたら? そういう問題提起も、形を変えてこの
ブログで行っていくつもりです。

私の中で、その問題について現状考えているのは、音楽を変えるのでなく、音楽と人との
インターフェイスを変えることだろうと。そこで「このブログの趣旨」のところで書いた
ようなアプローチになっていくわけです。ですがここまで来ると問題が大きすぎて
私の身に余る部分も出てきそうなので、いろんな人のお知恵を拝借したいと考えています。
そういう意味でもよろしくお願いします。
posted by なんくい at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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