2014年05月28日

楽理解説を楽しむための基本のキ(楽音編)

今日はEspeciaの1stフルアルバム「GUSTO」の発売日なんです。このブログでも
「全曲解説をする」と宣言してしまいましたけども、あのーこれは推敲したりして
じっくり練った形で記事にする予定なので、しばらく時間をいただくことになります。
その分、発売週にはTwitterで大騒ぎしておりますので、気になる方はそちらをご覧下さい。
https://twitter.com/NANNKUi

このEspeciaの他にもバニラビーンズ、ウルフルズと楽理解説が目白押し、ですが「もっと
易しくして欲しい」という注文も来ているんですよ。なるべく努力しますが、一応読者の方
にもちょっと勉強していただこうと思いまして。今日は「楽理解説を楽しむために知って
おいて頂きたい知識」を解説する記事を書きます。本当に基本のキからやります。

実は今回の内容は、7割がたは小中学校の音楽の時間に教わるべきことなんです。ですが、
今の音楽の先生でこの内容をきちんと教えている方が少ないんですよね。と学校教育に少し
毒づいておいて、始めたいと思います。本当に初歩からいきます。

先ず音の名前から。これは日本語の名前からドイツ音名など様々なものがありますが、
ここでは英語の音名を用いることにしております。

onmei.jpg

onmei.mid

いわゆる「ドレミファソラシド」ですね。ですが、訳あってここでは英語で順にCDE…
と表すことにしています。分からなくなったらここに戻ってくださいね。

次にシャープに行きます。「♯」という記号を音符の前に(テキストの場合何故か音名の後)
つけて、その音よりも半音高い音を指します。

sharp.jpg

sharp.mid

このようになります。ただし、EとF、Bと(次の)Cとは半音の間隔しかないので、
E♯はFと、B♯はCと同じ音になります。なのでE♯とB♯はほとんど使いません。

次はフラット。「♭」と表記し、今度はその音よりも半音低い音を指します。

flat.jpg

flat.mid

今度はC♭がBと、F♭がEと同じ音になるのでほとんど使われません。他に、先ほど
紹介した♯のついた音と同じ音があります。それは次の通りです。
  C♯=D♭
  D♯=E♭
  F♯=G♭
  G♯=A♭
  A♯=B♭
このどちらが使われるかはその時々によって変わります。ここがややこしいところです。

他にナチュラルという記号があります。「♮」という記号(文字化けしてたらゴメン!)で
♯あるいは♭のついている音を元に戻すという意味です。ですからG♮はGと同じ音です。

音というのはCDEFGABと上に紹介した間の音と合わせて12音あります。その次は
オクターブといって、同じ響きのするより高い音になります。

そしてその12の音を中心とした24の調があるんですが、これは以前すべて紹介しました。
12音と24の調
24の調の紹介その1 シャープ系の長調
24の調の紹介その2 フラット系の長調
24の調の紹介その3 シャープ系の短調
24の調の紹介その4 フラット系の短調

これらの記事は6つずつ調を紹介しているので、探すのがちょっと大変かも知れません。
一応これからの楽理解説の記事には、調の言及があった場合には、当該の調が紹介して
ある記事にリンクを貼っておきます。辞書的に活用していただければいいのでは、
と考えています。

また、時々「キー」という言葉を使っていることもあります。「Emajorのキーで…」
みたいに。この場合の「キー」も調を指していると思ってもらって結構です。

次は音程の話。よくメロディの解説で「7度に跳躍している」とか「ルートに対して9度で
当てている」みたいな書き方をします。その意味が分かるように、基本から説明します。

先ず音程ですが、元となっている音を1度と見なして、そこからの距離で考えます。
(CDEベースでの距離です。12音ベースの話は後で)隣の音なら2度、1個飛ばしなら
3度……というように。一応Cを基準にした音程を下に示します。

ontei01.jpg

ontei01.mid

オクターブが8度になります。実はこの先もありまして、9度はCと1オクターブ上のD
との間の音程になります。原理上はいくらでも広い音程を取ることが出来ます。もちろん
音として成り立つ限界がありますが(10オクターブだそうです)

このブロックはより深く味わいたい人向け。(楽しむのにレベルがあっていいと
思いますので)同じ2度や3度でも、位置によって微妙に異なります。そこで、
次のような名づけをしております。

ontei02.jpg

ontei02.mid

2度・3度・6度・7度には「長と短」があります。当然「長」の方が間に入っている
音が多いわけです。1度(同じ音)・4度・5度・8度は「完全」という標準の音程が
あるのですが、それより広い場合には「増」の文字を、狭い場合には「減」の文字を
当てます。完全5度より半音狭い場合には「減5度」と言います。減5度と増4度は
全く同じ音程です。記載法の違いでしかありません。
(どっちが便利かによって使い分けています)

そしてより広い音程にもこれは応用されていまして、9度や10度なら長と短があり、
11度や12度は完全という標準があり、という話になっていきます。

もう少しの辛抱ですよ。ここでメロディとの関係で言うと、例えばCとDの関係の場合、
2度でなく9度、CとFだと4度でなく11度と言うことが多いです。

ontei03.jpg

ontei03.mid

その理由は、詳しくはテンション・コードのところで説明しますが、一応今は、和音が
3度ずつ重ねていくのがセオリーだから、元の音に対してその音が現れる場所だと、
そのくらいに思っておいて下さい。

その和音ですが、これが一番難しいんだと思います。そのために長大な連載をしておるわけ
ですからね。これも、当該の和音の解説をしているページに飛べるようにしますので、
そこを読んでなんとなく分かった気になっておいてください。

一応、最低限知っておくべき7和音についてだけ解説しておきます。

3waon.jpg

3waon.mid

このように、元の音から3度の音程に3つ重ねていくのが基本の和音です。その和音の
機能云々は気が向いたら少しずつ勉強していくようにしてください。(このブログで
きちんと勉強できるようにしていきますので)一応、基本として今の7つの和音がある
ということ。主音の和音から順番に一・二・三・…と名付けていることだけを押さえて
おいてもらえれば、取りあえずはよしとしましょう。

ちなみに、楽譜ではローマ数字で表記しています。こちらが正式な表記法です。テキスト
だと、機種によって文字化けが起きるので、やむなく漢数字で代用しております。

基本知識としてはこんなところでしょうか。最後にその使用例を見ていただきます。私が
今テキトーに作った(それでも説明用に適切になるように作った)メロディーをもとに
解説していきます。

melodybass01.jpg

melodybass01.mid

これは解説をカンタンにするためにメロディとベースだけにしています。(音はピアノ)
先ず、メロディは最初からA−G−F−Eとなっています。このAからGへの音程が7度
なので、「7度跳躍」と呼んでいます。そして、メロディとベースの関係は、最初のAは
ベースのFに対して3度の音程、次のGはFに対して9度の音程になります。Fはベースと
同じ音ですが、次のEは7度の音程ですね。次の小節になるとベースがGになり、
メロディはそのままEなので、音程は13度になります。こうして聴くと、数字が大きいほど
不安定な関係になることが分かってこらえるでしょうか。この不安定感は、上手に使うと
独特の色気が出てくるわけなんですね。特に7度や9度は適度な色気が出るので、
ポップスで重宝されます。

もう一つ。同じメロディでベースを変えたものです。(これはやや応用編です)

melodybass02.jpg

melodybass02.mid

ここでの2小節目、4小節目は先ほど解説した7つの和音に含まれていません。細かな
和音の違いでなく、そもそもベースの音が違うわけです。その場合には半音低い場合には
「マイナス」のマークをつけます。半音上の場合にはプラスですが、あまり用いません。
テキストでは「フラット三」「フラット七」と書くようにします。

そして、2小節目のベースB♭とメロディのEとの音程は11度なんですが、これは実は
増11度という音程になります。そして4小節目のE♭とDとの音程は長7度です。

こんな感じで解説を進めていきます。ですが著作権の関係であまりメロディを具体的に
指し示すことが出来ないんですよ。(楽理解説はやりすぎると著作権に抵触するのだ)
和音はいくらでも表記してOKらしいんですけど。(さすがにコード譜まで作るのは
やばいかも、ですが)なので隔靴掻痒の感は否めないでしょうが、頑張って書きます。

基本のキの解説。実はリズム編もあります。これも近日公開。お楽しみに!
ラベル:音楽理論
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2014年05月30日

楽理解説を楽しむための基本のキ(リズム編)

先ずは。バニラビーンズの新曲が「解禁」されました。


「コップのフチ子」さんの公式テーマソング、なのだそうですが、肝心の大久保さん
作詞の曲はカップリングになったそうで。これに納得行かない大久保さんの「物言い」が
あったりとか、まだひと悶着ありそう。てゆーか、こういう展開、私どうやって応援すれば
いいのか。・・・・・・・先ずは成り行きを見守りましょう。

さて一昨日の記事に続きまして基本の解説に行きます。バニビの新曲が解禁になった以上、
こちらの展開も急がなければいけませんし。(楽理解説の後にもう一つ記事を投入したい)
今回はリズムの解説を致します。実はリズムの解説については、そのうちに始めたいと
思っているんですよ。(そのうち、とか言って来年くらいになっていたりして)
ですが、今回は「基本のキ」ということで、本当に簡単なところだけ解説します。
一応、楽理解説を理解できるレベルまで、という需要がありますので。

先ずは音符の長さから行きますね。「16分でカッティングが〜」とか書いていて「は?」と
思ったとしても、誰にも聞けないでしょうから。あれは音符の長さを指しているんです。

音符の長さは1小節を基準にしています。一番標準の4分の4拍子(4拍分の長さ)を基準
として、それをいくつに分割するかを指しているんです。ですから16分音符とは1小節を
16に分割した1つ分の長さ、という意味です。

nagasa.jpg

nagasa.mid

この楽譜の左から順に、全音符(4拍分の長さ)・2分音符(2拍分の長さ)・4分音符
(1拍分の長さ)・8分音符(その半分)・16分音符(そのまた半分)となります。
原理的には、さらに細かく32音符・64音符・・・と作ることも可能ですが、この辺は
さすがにほとんど使いません。ですので、一応16分音符まで覚えておけば十分です。

音符の長さで言えば、付点音符というのもあります。この「付点」とは、元の音符の半分の
長さを加える、というルールになります。例えば付点4分音符なら「4分音符+8分音符」
という長さになります。これは、8分音符3個分の長さとも言い換えることが出来ます。

さらに二重付点というのもあります。これは、音符に付点が2つ付くという特殊な音符で、
この場合もう半分の長さの音が加わります。ですから、二重付点4分音符の場合は
「4分音符+8分音符+16分音符」という長さになります。ややこしいですね。
この二重付点4分音符は16分音符7個分という長さになります。

futen.jpg

futen.mid

上の譜面は、付点音符の使用例です。先ほど書きましたが、付点4分音符は8分音符
3個分の長さですので、それに8分音符を加えて〈3:1〉というリズム配分をする
という方法が一般的です。いわゆる「タッカ」と呼ばれるリズムですね。(1小節目)

続いて二重付点4分音符は16分音符7個分の長さなので、それに16分音符を加えて
〈7:1〉というリズム配分をする方式です。これが2小節目。midiファイルでは
分かりやすくするため、この小節だけハイハットを16分で刻んでいます。

3小節目からは付点4分音符の別の使い方。1小節=8分音符8個分を3つの音で
配分する方法で、順に〈3:3:2〉・〈3:2:3〉・〈2:3:3〉と配分して
います。後で紹介する2拍3連符に似ていますが、ニュアンスは少しずつ違います。
これをもっと細かく付点16分音符でも同じような分割をすることも多いです。
(その場合は2拍分を3:3:2とかに分ける)

次は裏拍、あるいはシンコペーションとか言ったりもしますが(シンコペは裏拍を強調する
リズムのこと)、この意味も説明しておきます。4拍子の場合、一番基礎となるのは
1拍目。その次にその対極の位置にある3拍目も大事です。こちらを表とした時に、
2拍目と4拍目を「裏拍」と呼んでいます。実はポピュラー音楽はこの裏拍を強調する
場合が非常に多く、この裏拍の使い方がリズムを攻略するポイントになってきます。
(かと言って裏ばかり強調しすぎると、どちらが表か分からなくなり逆効果)

一方、その4拍に対して「8分の裏」「16分の裏」という言い方をすることがあります。
これは、それぞれ1小節を8分音符や16分音符で刻んだ際に、偶数番目の音を指します。
下の譜面と音を参考にして下さい。

syncopation.jpg

syncopation.mid

譜面では1小節目が2・4拍目の裏拍のこと、2小節目は8分の裏、3小節目は16分の裏を
表しました。上の方の音符(音ではハイハットの音にしています)が裏拍です。

この裏拍、重要なキメのところでは、1拍頭よりも8分音符あるいは16分音符1個分だけ
先に始まる(その場合、その音符は1小節頭の音とのタイになります)方法があります。
それを俗に「食う」と呼んでいます。下の音では、先に8分で食う例、次に16分で食う例
を用意しています。(ピアノの音が「食って」います。バスドラムとハイハットは補助)

kuu.mid

次に3連符に行きます。音符はだいたい順に半分ずつ分割していくのが標準ですが、これを
3等分する方法もあります。それを3連符と呼んでいます。下の譜面では、最初が8分音符
の3連符(4分音符を3等分)、次に16分音符の3連符(8分音符を3等分)、次に
4分音符の3連符(2分音符を3等分)を表しています。最後の4分音符の3連符は俗に
2拍3連符、あるいはもっと略して2拍3連と呼んでいます。

3renpu.jpg

3renpu.mid

ちなみによく「跳ねる」という言い方をしますが、それはだいたい3連符系のリズムを
指します。一般的には3連符を〈2:1〉に分割するリズムのことです。先ほどの付点音符
の「タッカ」を少し甘めにしたリズムと言い換えられるでしょうか。あちらは〈3:1〉
ですからね。ですが、この「跳ね」をどのレベルで行うかによって違いが出てきます。
下の音では、先の2小節は8分で跳ねて、次の2小節は16分で跳ねています。

hane.mid

こういう跳ねですが、譜面の上ではふつうの8分音符や16分音符で示すことも多いです。
もっとも、その場合は譜面の冒頭に跳ねるように指示が書いてありますが。

最後にポリリズムに行きます。実は「ポリリズム」と呼ばれている手法に、大きく2つ
あることをご存知ですか? 私は一方を「ずれのポリリズム」、もう一方を「分割
ポリリズム」と名付けています。

先ずずれのポリリズムから。16分音符で刻んでいるとき、一方は2個または4個ずつの
まとまりでリズムを刻んでいき(8分音符か4分音符)もう一方は3つずつのまとまりで
リズムを刻んでいきます。(付点8分音符の長さで)そうすると、まとまりの最初が
ずれていきますよね。これを「ずれのポリリズム」と呼んでいます。

zuepolyrhythem.jpg

zurepolyrhythem.mid

この「ずれのポリリズム」の場合、小節の頭がピッタリと合うのが3小節ごとなんですよ。
ですから、4小節単位の場合、どうしても最後に「余り」が生じてしまいます。その余りを
どう処理するかも腕の見せ所なんですね。この譜例では最後は8分で刻んでいますけども。

次は分割ポリリズム。これは3拍子が分かりやすいです。4分の3拍子と8分の6拍子は、
1小節の長さは同じです。じゃあ何が違うかというと、4分の3拍子の場合は4分音符が
3つ。つまり純粋な3拍子です。一方、8分の6拍子の場合は8分音符が6つ。ふつう6つ
の場合は3つずつ組になるので、この8分の6拍子は実質2拍子なんですね。

下の音は最初の2小節が4分の3拍子。次の2小節が8分の6拍子。最後の2小節は
同時に鳴らしています。この「同時に鳴らす」場合を「分割ポリリズム」と呼んでいます。

bunkatsupolyrhythem.mid

今回は以上です。ずいぶん詰め込みましたが、ついて来れていますか? 本当に基本から
やったので、順を追って読み進めてもらえればきっと分かっていただけると思います。
質問はいつでも受けつけますので、お気軽にどうぞ。
ラベル:音楽理論
posted by なんくい at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月28日

ハーモノグラフから「見える」こと#0先ずは導入編

昨日の「解釈借用」の考え方は、結構な反響を頂きました。けれど、まだまだ
これからですからね。どんどん新しい世界が開けてくることと思います。

ついでにもう一つ、新しい世界を開いてしまいましょう。去年紹介して
そのままになってしまっていた「ハーモノグラフ」の連載を始めます。

ハーモノグラフは2つの振り子を組み合わせて模様を作るというもので、
振り子の振動=音の振動と見なすと、2つの音の組み合わせが模様として
見える、という「音が見える機械」なのです。

ハーモノグラフの模様を作ってくれるサイトです。
Harmonograph.js:VISUALIZE HARMONY
これから、こちらのサイトを利用しながら、ハーモノグラフで「音と模様の実験」
をしていこうと思います。今回は、音的には面白くない「ユニゾン」と「オクターブ」
を使って、このハーモノグラフ(のサイト)でどのようなことが出来るのかを
確かめようと思います。

今回はほぼ動作確認。ユニゾンとオクターブを使って、他の様々な条件を変えると
模様がどう変わるのかを見ていきます。それが、次回以降の方針を固めることに
なりますしね。

先ずユニゾンから。ユニゾンとは同じ音のことでして、それを振り子になぞらえると
同じ周期ということになります。同じ周期で振れる2つの振り子が、どのような
模様を生み出すのか。これが、そこそこバリエーションがあるんですよ。

先ず、振り子が単振動をするか回転をするかによって異なります。単振動の場合、
2つの振り子を垂直に触れさせることになります。先ずはそこから見ていきましょう。

サイトでは、先ず最初に「直交」を選びます。すると、触れ方に2種類あることが
分かります。これは位相のずれを表しています。左側は全くずれていない連動。
2つの振り子が同時に真ん中にくる(こともある)位相です。

一方右側は半拍ずれる。例えば一つめの振り子が真ん中にある時に端にある、ような。
これによって、作り出せる模様にバリエーションが出てくるのです。

では一先ず、左側の位相が合っている方を選びます。次に「物理パラメータ」ですが
音程は一番肝心なところです。今は「ユニゾン」を選びます。次に抵抗ですが、
振り子の振動がだんだん小さくなっていく、その程度を表します。これが大きいと
模様の幅が小さくなります。ここでは0.25を選びました。

次に振幅比。これは音の大きさの割合を表しています。音楽では「ソノリティ」と
言うのですが、一方を大きな音でもう一方をやや小さめに、というふうに演奏する
時に使う用語です。ここを、これから動かしていきます。先ずは1、つまり2つの
振り子が完全に同じ振幅にしてみました。それが、次の模様です。

ユニゾン・直交位相同じ・振幅比1
(↑設定をしてあるので、模様を見るにはplayボタンを押して下さい)

ただのナナメ線ですね。今度は振幅比を2にしてみます。一方がもう一方の2倍です。

ユニゾン・直交位相同じ・振幅比2

ななめの傾きが変わりました。これはタテの振動が大きいからでしょう。反対に振幅比
を1以下にすると、横に近くなります。

位相をずらさないとただの直線になってツマラナイですね。位相をずらしてみます。
振動数比は元通り1にします。

ユニゾン・直交位相ずれ・振幅比1

円になりました! 次に振幅比を2にすると・・・。

ユニゾン・直交位相ずれ・振幅比2

タテ長の楕円ですね。1以下になると横長になることもお分かりかと思います。

オクターブに行く前に、回転を見ておきましょう。回転を選ぶと、これまた2つのオプションが
生じます。同じ回転と逆回転。先ずは同じ回転から始めます。これも振幅比1から。

ユニゾン・回転同方向・振幅比1

ただの円です。考えてみれば当たり前ですね。では振幅比を変えると・・・。

ユニゾン・回転同方向・振幅比2

これまた全く同一! 考えてみれば、2つの振り子が全く同一の運動をしているわけですから、
振幅比は関係しないですよね。

では逆方向をやってみましょう。先ずは振幅比1から。

ユニゾン・回転逆方向・振幅比1

おっと、ななめの直線になった! 次は振幅比を2にすると・・・。

ユニゾン・回転逆方向・振幅比2

斜めの楕円が出来上がります。比較のために、もう少し振幅比をいじってみます。
先ずは振幅比を3にしてみましょう。

ユニゾン・回転逆方向・振幅比3

楕円のふくらみが大きくなっっています。これをもっと大きくすると、だんだん完全な
円に近づきます。(一方の振り子の影響のみが大きくなりますので)

では逆に0.5にしてみるとどうなるのか。向きが逆になるのかな?

ユニゾン・回転逆方向・振幅比0.5

あれれ。2の時と同じになってしまいました。回転だと変わらないんですね。

では、今度はオクターブでやってみましょう。オクターブは振動数比が1:2つまり
一方が1回振動する間に他方が2回振動します。これも同じように直交の同位相から
始めてみます。振幅比1だとどうなるでしょうか。

オクターブ・直交位相同じ・振幅比1

「く」の字のような曲線が出来上がります。縦に1回振動する間に横に2回振動している
から、なんでしょうね。これは振幅比を変えると模様も変わりそうです。

オクターブ・直交位相同じ・振幅比2

あらら。、「く」が浅くなるだけでした。ということは1以下にすると「く」が深く
曲がるだけでしょうね。これは、まあいいでしょう。位相をずらしてみます。

オクターブ・直交位相ずれ・振幅比1

「く」の向きが逆になっただけですね。ということはこれも振幅比を変えても深さが
変わるだけ、なのかな。確かめてみましょう。

オクターブ・直交位相ずれ・振幅比2

やはり予想通りでした。ですが、この逆方向。模様の出来方をよく見ると8の字クロスを
していてちょっと面白いです。

回転に行きましょう。先ずは同方向。振幅比を1にして先ずは見てみましょう。

オクターブ・回転同方向・振幅比1

これはちょっと面白いですね。ハートっぽい円にクロスした小さな円が入るという模様。
これが、振幅比を変えるとどう変わるのでしょうか。先ずは2倍から。

オクターブ・回転同方向・振幅比2

あら、クロスした小さな円がなくなった。これ、振幅比を大きくするとだんだん普通の
円に近づく気がします。そこで、1より大きく2より小さくするとどうなるか。

オクターブ・回転同方向・振幅比1.5

クロスした円が小さくなっています。これ、調べてみると2に近づくにつれどんどん
小さくなり、ちょうど2でクロス円がなくなるようです。

今度は1より小さくしてみましょう。

オクターブ・回転同方向・振幅比0.5

今度はクロス円が大きくなりますね。調子に乗ってもう少し大きくしてみます。

オクターブ・回転同方向・振幅比0.2

ここまで来ると、もはや2つの円が重なっているように見えますね。皆さんにとって
お気に入りのサイズになるように調節したりするといいでしょうね。

逆方向に行きます。先ずは振幅比1から。

オクターブ・回転逆方向・振幅比1

3つ葉のクローバーと言えばいいでしょうかね。きれいに3つ楕円っぽい(真ん中に
向けてとがっていますが)図形が並んでいます。振幅比を変えると、どう変わるのか。

オクターブ・回転逆方向・振幅比2

今度は3つ葉が消えて三角形に近づいてきています。ここで興味は2つ。振幅比を
もっと大きくするとどうなるのか、反対に1に近づけるとどうなるのか。

オクターブ・回転逆方向・振幅比3

先端が丸い正三角形という趣でしょうか。少しへこんでいるようにも見えますね。
3.4以降だと逆にふくらみが見えるようになり、おにぎり型から円に近づいていきます。

オクターブ・回転逆方向・振幅比1.5

今度は真ん中のへこんだ正三角形と外側のクローバーが融合されている形になります。
ここから1に近づくにつれ、クローバーが大きくなり真ん中が小さくなります。

今度は1より小さくしてみましょう。

オクターブ・回転逆方向・振幅比0.5

なるほど。今度は3つ葉が重なるようになっていくんですね。その重なりが0に近づくにつれ
大きくなるのでしょう。1に近いのと0に近いのと両方見ておきましょう。

オクターブ・回転逆方向・振幅比0.8

オクターブ・回転逆方向・振幅比0.2

0に近づくと、一つ一つの葉が円に近くなるというのもありますね。

今回はここまでにします。これから、色んな音程で今回やったようなバリエーションで
図形を作ってみます。そのバリエーションの比較と共に、回同士の比較もしたいですね。
オクターブで3つ葉が出来るのなら、他の音程ではどうなるのか? 同じ方向での
クロス円が、他の音程では何個出来るのか。あるいは他の図形が出来るのか。
私自身も楽しみにしています。
posted by なんくい at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月04日

ハーモノグラフから「見える」こと#1 完全5度の世界

最初に半分愚痴ですが、苦言から入らせて下さい!
今日はMr.Childrenのニューアルバムの発売日なんです。このブログでも
その革新的な試みを紹介しましたね。そこで、今日そのアルバムを購入しに
行ったのですが、なんと{Naked}は販売終了している、というのです!
REFLECTION{Naked} [CD+DVD+USBメモリ]<完全限定生産盤>

まさか天下のミスチルが発売日に買えないなんてことはないだろう、とタカを
くくっていて予約しなかったのが悪いのかも知れませんが、それでもこれだけ
高額な商品を、覚悟を決めて買いに来ているお客さんにこういう仕打ちはないだろう!

もう少し様子を見ますが、せっかく面白い試みをしているのに、こういうことでは
台無しだろうと言いたいです。もし準備するのに限りがあるのであれば、その旨を
あらかじめアナウンスしておくべきだと思います。せめて、{Naked}の全曲を何らかの
形で購入できるように、検討をお願いしたいです。

さて、ハーモノグラフの連載。今回から徐々に美しい世界に入ってきますよ〜!

今回は完全5度という音程を「見る」ことにします。完全5度とはド〜ソの音程でして
鍵盤や五線譜で4つ分離れている音程はだいたい完全5度です。(ファ〜シのように
減5度になるケースもありますが)間に6つ音が入る、と言えばいいかな。

この完全5度。周波数の比で言うと、ちょうど2:3に当たるのです。つまり、
低い方の音が2回振動している間に、高い方の音は3回振動していることになります。

この音程を、ハーモノグラフはどのように表すのか。早速見ていきましょう。
今回も、こちらのサイトのお世話になります。
Harmonograph.js:VISUALIZE HARMONY
(ハーモノグラフの説明記事はこちらをご覧ください)

では早速始めます。先ずは直交で位相がずれていないものを選びます。
そして振幅比を最初は同じにして模様を見てみましょう。
完全5度純正律・直交位相同じ・振幅比1
(↑設定をしてあるので、模様を見るにはplayボタンを押して下さい)

漢字の「又」のような模様と言えばいいでしょうか。これを、振幅比を上げると
どうなるのか、見ておきましょう。
完全5度純正律・直交位相同じ・振幅比2

横幅がせまくなるだけですね。直交の横の振動が小さくなるからでしょう。では
逆にすると横幅が広くなるのでしょうか。
完全5度純正律・直交位相同じ・振幅比0.5

予想通り。でもこの模様、横幅を広くした方が美しく見えますね。この辺りで
ベストなバランスが見つかるかも知れませんね。(もっとも好みの問題もありましょうが)

では位相をずらしてみましょう。
完全5度純正律・直交位相ずれ・振幅比1

おお。ずいぶん複雑な模様が出来ました。ななめ4方に向かってやや尖った先端が
出来る、でも基本は「◇」の形ですね。

これも振動数比によって縦横のバランスが変わる予感がします。先ずは振幅比を上げてみます。
完全5度純正律・直交位相ずれ・振幅比2

ビンゴでした。先ほどと同じく、ヨコの振動が小さくなったせいで縦長の図形になりました。
完全5度純正律・直交位相ずれ・振幅比0.5

これは横長になりますね。この図形に関しては、1に近い方がきれいに感じます。

では回転に行きましょう。同方向から。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比1

ああそうでした。同方向は円の中に小さな円が出来るんでしたね。今度はさらに1つ
小さな円が出来ています。この円が、振幅比を上げると小さくなるんでしたっけ。

完全5度純正律・回転同方向・振幅比2

振幅比2だと一番小さな円が完全に消えてなくなっています。どこでなくなるんでしょうか。

完全5度純正律・回転同方向・振幅比1.5

ここでハート型になっているので、おそらく振幅比も2:3で一番小さな円が
ちょうどなくなるんでしょう。試しに1.4でやってみましょうか。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比1.4

やはりわずかな円が残りますね。じゃあ今度は大きくしてみましょうか。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比3

中の円がほぼ完全な円になっていますね。そして中の円も大きくなっていきます。
今度は1以下にしてみましょう。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比0.5

そうそう。今度は中の円がどんどん大きくなっていくんでしたね。そして0に近づくにつれ
3つの円が重なるようになっていきます。

では回転の方向を逆にしてみましょう。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比1

5枚の花びらという感じの模様が出来ますね。これは、振幅数比を変えるとその
花びらの形が変わっていきそうです。先ずは上げてみます。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比2

なんと星型になりました! これは間を見ておきたいですね。先ずは1.5から。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比1.5

星が少し反った形になっています。もう少し下げましょう。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比1.2

ああなるほど。これだと外の花びらが少し残っているので分かります。花びらの中に
星型が出来るんですね。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比1.1

少し下げると中の星が小さく、外の花びらが大きくなります。反対に少し上げると・・・。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比1.4

花びらがほとんどなくなっています。これが完全になくなるのが1.5なのでしょう。反対に
2より上げるとどうなるのかも見ておきましょうか。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比3

星が丸みを帯びていきます。今度は1よりも小さくしてみましょう。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比0.5

花びらが重なっていくんでした。これがどんどん0に近づくほど重なりが大きくなる
んでしょうね。気になるのは2:3の逆比にするとどうなるのか、ですね。
完全5度純正律・回転逆方向・振幅比0.667

非常にいいバランスの図形が出来ている、ような気がします。

さて、ここまでは純正律で見ていきました。実は平均律でも図形を作れるんです。
実際の鍵盤などは今日では平均律ですから、どう変わるのかを見ておきましょう。
完全5度平均律・直交位相同じ・振幅比1

微妙に違うのが分かりますか? 少しななめにずれているんですよ。そのななめのずれが
左右交互に来るので、真ん中を中心に少し「又」の字が揺れているように感じます。
結果として複雑な図形が出来ていいと思いますね。

完全5度平均律・直交位相すれ・振幅比1

これも分かりにくいかなあ。少しずれているため、「×」が目立つようになり、反対に
上下の横の線は少し疎になっています。平均律だと少しずれるため、粗密が出来るんですね。
それが、カッコイイと思います。

では、回転の同方向でやってみましょうか。
完全5度平均律・回転同方向・振幅比1

今度は、一番小さな円の上側と、2番目の円(ハート型)の右下が密ですね。今度は左右非対称
な感じがするのがちょっとカッコイイですね。

完全5度平均律・回転同方向・振幅比2

完全5度平均律・回転同方向・振幅比1.5

中のハート型が少し右に傾いているのが印象的ですね。図形の生成過程を見ていると、傾きは
だんだん大きくなっていくように見えますね。

完全5度平均律・回転同方向・振幅比0.5

少し目が回りそうになりますがww、最初は一番小さな円が傾いているように見えますが、
徐々にその傾きが戻ってきて、今度は2番目の円が傾くようになっていきますね。

逆回転の花びらはどうなるのでしょうか。
完全5度平均律・回転逆方向・振幅比1

純正律より少し音程の開きが小さいためか、花びらの時計回り方向が疎になり逆側が
密になりますね。この傾向は他の振幅比でも変わらないのでしょうね。
完全5度平均律・回転逆方向・振幅比2

完全5度平均律・回転逆方向・振幅比0.667

今回はここまでにします。完全5度の世界、いかがだったでしょうか。純正律よりも
平均律の方が模様が複雑で面白いというのが、個人的には今回の発見でした。
posted by なんくい at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月16日

ハーモノグラフから「見える」こと#2 長3度の世界

ハーモノグラフの連載です。前回は完全5度をやったので、今回は長3度。これで
「ドミソ」の和音が出そろうことになります。

長3度とはド〜ミの音程を指します。3度の音程には、次回に概観する短3度という
音程もありますが、それと比べると長めの音程になります。間に音が3つ入ると
いつも説明しています。

この長3度。周波数の比で言うと、ちょうど4:5に当たるのです。つまり、
低い方の音が4回振動している間に、高い方の音は5回振動していることになります。

今回も、こちらのサイトのお世話になります。
Harmonograph.js:VISUALIZE HARMONY
(ハーモノグラフの説明記事はこちらをご覧ください)

では早速始めます。先ずは直交で位相がずれていないものを選びます。
そして振動数比を最初は同じにして模様を見てみましょう。
長3度純正律・直交位相同じ・振幅比1
(↑設定をしてあるので、模様を見るにはplayボタンを押して下さい)


早速面白い形が生まれました。袋状の図形の上に耳がつき、前にバッテンがついた形
と言えばいいでしょうか。これを、振幅比を上げてみますね。

長3度純正律・直交位相同じ・振幅比2

前回同様、縦長になりました。逆に振幅比を下げると横長になるのでしょう。これは
今回以降省略することとします。

では位相をずらしてみます。
長3度純正律・直交位相ずれ・振幅比1

分かりますかね。3つの横長楕円が座布団状に重なっていて、そこにX型が重なっていると
言えばいいでしょうか。この座布団の数が、音程によって変わってくるような予感がします。

これも振幅比を変えると縦長になったり横長になったりするのでしょう。こちらは横長のみ
見ておくことにしますね。従って振幅比を下げてみます。

長3度純正律・直交位相ずれ・振幅比0.5

この図形に関しては、1に近いのがベストバランスでしょうね。

次は回転に行きます。先ずは同方向から。
長3度純正律・回転同方向・振幅比1

これも、内部に小さい円がどんどん出来ていくというものでした。長3度では5個の円が
出来るということですね。これも、振幅比によって消えたりするのでしょう。ですが、
先ずは普通に2でやってみますね。

完全5度純正律・回転同方向・振幅比2

4個に減っちゃってるぞ。1.5だとどうなるのでしょうか。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比1.5

4個のままだが、一番小さな円がハートっぽくなっていて、小さな円のなごりが窺える。
もう少し小さくしてみましょう。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比1.25

これで4:5の比になるのですが、ここでちょうど円が消える臨界点らしい。ということは。
もう少し小さくしてみましょうか。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比1.2

微妙に小さな円が現れ始めました。今度は1以下にしてみましょう。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比0.5

そうそう、今度は小さな円が大きくなっていくのでした。これも、1に近い方が面白い模様に
なりそうですね。0.8で行ってみましょうか。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比0.8

0.8だともう既に円の重なりになってしまっていますね。ベストなバランスはこれでした。
完全5度純正律・回転同方向・振幅比0.875

いわゆる8:7になるようにしてみました。これが3番目の円のハートっぽさがギリギリ残る
感じで、面白いです。

ではいよいよ逆回転に行きますね。これは花びらが何枚出来るのでしょうか。
長3度純正律・回転逆方向・振幅比1

花びらが9枚出来ました。4:5だから、その和である9になるんでしょうかね。
そう言えば前回の完全5度は2;3でしたから5枚ってことになりますね。

振幅比を2に上げてみます。
長3度純正律・回転逆方向・振幅比2

9つの星型という(4分の9角形というそうです)図形になっています。これも
間を見るのでしたね。

長3度純正律・回転逆方向・振幅比1.2

ここでも1.2で花びらが現れ始めるのは同じですね。今度は1未満にすると花びらが重なり
始めるのでしたね。先ずは0.5でやってみましょう。
長3度純正律・回転逆方向・振幅比0.5

もともとの花びらが小さかったので、これくらいでちょうど良いくらいですね。ですが、
もう少し重なりの小さなものも見ておきましょう。
長3度純正律・回転逆方向・振幅比0.75

これより細いと花びらっぽくなくなるように思いますね。

では、お待ちかねの平均律に行きます。
長3度平均律・直交位相同じ・振幅比1

その前に「セント」という単位の説明をしておいた方がいいかも知れないですね。
これは対数の単位で、1200セントで1オクターブなんです。ですから平均律の半音
がちょうど100になるように出来ているんですね。ですから平均律の長3度は400です。
それに対して純正律は386.31ということは15近く違うわけですよ。完全5度の場合は
2弱しか違わなかったので、かなり大きいんですよ違いが。

私が吹奏楽をやっていた時も、メジャーコードの時は第3音を低めに吹くときれいに響く
なんて言われていました。第3音の違いが純正律と平均律でかなり大きいんですよ。

実際、ハ―モノグラフで比較してみると、最初はちょっと違うかなあと思うくらいだったのが
いつの間に平均律は座布団が出来てしまっている! ちょっと反った形の四角形というか
ふくらみを感じる絵が描けていますよね。

これ、振幅比も変化させてみたくなります。試しに2でやってみましょう。
長3度平均律・直交位相同じ・振幅比2

縦長になるだけでした。

今度は位相をずらしてみましょう。
長3度平均律・直交位相すれ・振幅比1

これも座布団っぽくなる。ただ位相が同じ場合ほど丸みはないかなあと思いますが。
もう少し尖った立体という風に見えます。ただ出来上がりの図を見ると、平均律は
位相の差が小さいのかなあ、と感じますね。

回転の同方向に行きます。
長3度平均律・回転同方向・振幅比1

明らかに左に傾いていますね。これも振幅比を変えて変化を見ましょう。

長3度平均律・回転同方向・振幅比2

純正律が少しだけ右に傾いて見えるのと対照的ですね。

長3度平均律・回転同方向・振幅比1.2

ハート型の傾きが1回1回で異なっている(だんだん左回りにずれていく)のでかなり奇妙な
ことになります。途中真ん中の白抜きで花びらが見えますね。

長3度平均律・回転同方向・振幅比0.75

途中、割り箸を除いた綿菓子みたいな立体的な模様に見えます。

逆方向。9枚の花びらがどうなるのでしょうか。
長3度平均律・回転逆方向・振幅比1

タンポポみたいになるだろうという予測は立てていましたが、それをはるかに上回る
面白い図が出来ました。風車みたい立体的に見える図形。

長3度平均律・回転逆方向・振幅比2

こちらの方がより風車っぽいですね。メチャクチャかっこいいじゃないですか!

長3度平均律・回転逆方向・振幅比1.2

今度はスプーンか何かで風車の模様を組み立ててみましたという風な模様。これも
非常に趣深い!

長3度平均律・回転逆方向・振幅比0.5

今度はシドニーのオペラハウス風の風車。

長3度平均律・回転逆方向・振幅比0.75

ちょっと菊っぽい印象もありますね。どこかの校章にありそう。

長3度平均律・回転逆方向・振幅比0.25

ここまで重なると面白くないかなあ、と思いきや、密に重なっている部分から九重の
渦巻きが浮かび上がる。これも大変スリリングな生成過程にシビれました!

いかがですか。図形を見た方は盛り上がったのではないでしょうか。やはり平均律は
面白いですね。
posted by なんくい at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月29日

ハーモノグラフから「見える」こと#3 完全4度の世界

ハーモノグラフの連載です。前回の長3度が非常に美しい模様が出来たので
これに続いて短3度をやってもいいのかも知れませんが、先に完全4度をします。

完全4度とはド〜ファの音程です。第1回の完全5度の「ウラ」と言っても
いいかも知れません。完全5度はド〜ソでしたが、そのドを1オクターブ上げて
ソ〜ドにした音程ですからね。

この完全4度。周波数の比で言うと、ちょうど3:4に当たるのです。つまり、
低い方の音が3回振動している間に、高い方の音は4回振動していることになります。

この音程を、ハーモノグラフはどのように表すのか。早速見ていきましょう。
今回も、こちらのサイトのお世話になります。
Harmonograph.js:VISUALIZE HARMONY
(ハーモノグラフの説明記事はこちらをご覧ください)

では早速始めます。先ずは直交で位相がずれていないものを選びます。
そして振幅比を最初は同じにして模様を見てみましょう。

完全4度純正律・直交位相同じ・振幅比1

源氏パイを横にしたような模様ですね。これもおそらく振幅比を上げると縦長(源氏パイが
つぶれたような形)になり、下げると横長になるのでしょう。確かめてみます。

完全4度純正律・直交位相同じ・振幅比2

完全4度純正律・直交位相同じ・振幅比0.5

予想通りでした。では位相をずらしてみましょう。

完全4度純正律・直交位相ずれ・振幅比1

あらら。こちらも源氏パイですね。同じ模様になるとは意外です。違いと言えば、途中で何度か
クロスしているらしく、パイの層が少し複雑に積み重なっているくらいでしょうか。

振幅比のバリエーションは省略して、回転同方向に行きます。
完全4度純正律・回転同方向・振幅比1

円が4つ出来ました。完全5度で3つでしたので、これは振動数比が関係するのかな。
2:3だと3つ、3:4だと4つ。ちなみに長3度は4:5で5つでした。

これも小さな円がどこで消えるのかが興味あります。先ずは振幅比を2倍に。
完全4度純正律・回転同方向・振幅比2

やはり予想通り円が一つ減って3つになっていました。これも3:4の3の方なのでしょう。
(ということは振動数比3:5だとどうなるのでしょうか。3:5は長6度ですね)

振動数比を1に近づけてみましょう。先ずは1.5から。
完全4度純正律・回転同方向・振幅比1.5

一番小さな円がへこんでハート型に近づいています。もう少し小さくするべきでしょう。

完全4度純正律・回転同方向・振幅比1.25

4つめの円がわずかながら生まれています。これが消える臨界点はズバリ3:4.つまり
振幅比を1.333…にしてやるといいのでしょう。

完全4度純正律・回転同方向・振幅比1.33333333333333

その通りでした。今度は1より小さくしてみましょう。

完全4度純正律・回転同方向・振幅比0.5

これも従来通り、一番小さな円が大きくなり、1番大きな円と2番目の円が重なるように
なっていきます。

では回転の方向を逆にしてみましょう。これは、花びらが出来るんでしたね。

完全4度純正律・回転逆方向・振幅比1

7枚の花びらが出来ました。この枚数、振動数比の和になっているように思えるのです。
完全5度が2:3だから5枚、長3度が4:5だから9枚でした。ですから3:4の
完全4度は7枚のなるのでしょう。

振幅比を先ずは2倍にしてみます。
完全4度純正律・回転逆方向・振幅比2

これも予想通り、花びらが消えて7角形の星型(3分の7角形と言うそうです)に
なるのでした。これも例によって1に近づけてみましょう。

完全4度純正律・回転逆方向・振幅比1.2

これもこの辺りで花びらが現れるのでした。本当はもっと大きくしても出来るのでしょうが。
では1よりも下げてみましょう。今度は花びらが重なっていくのでした。
完全4度純正律・回転逆方向・振幅比0.5

7枚だと重なり方がほど良い複雑さを持つように思います。

完全4度純正律・回転逆方向・振幅比0.75

これだとあまり面白くないですね。今度は小さくしてみると・・・。

完全4度純正律・回転逆方向・振幅比0.25

これはこれで面白いですが、重なり過ぎるとわけが分からなくなりますね。ベストな形は
好みによって分かれそうです。

では平均律に行きます。前回の長3度はずれが大きいため美しかったのですが、完全4度は
残念ながらずれは小さいです。なので、さくさくっと行きましょう。

完全4度平均律・直交位相同じ・振幅比1

源氏パイの層がヘンな風に重なっていますね。位相がずれているのとも微妙に異なるような。
じゃあ位相がずれているとどうなるのでしょうか。興味津津です。
完全4度平均律・直交位相すれ・振幅比1

これまた微妙に異なる層の重なり方。心なしか、この模様が立体っぽくも見えるように
思います。妙に味わい深いですね。

回転同方向だと、これまた微妙に傾くのでしょうか。
完全4度平均律・回転同方向・振幅比1

これも、一番小さな円の左側と、2番目の小さな円の右側が密になっています。左右非対称
になるのは従来通りでしたね。

完全4度平均律・回転同方向・振幅比1.5

ハート型の右側が密なのに、そこに流れ込む左側が疎なもんだから、かなり不思議な図形に
なっています。もう少し小さくしてみましょうか。

完全4度平均律・回転同方向・振幅比1.2

一番小さな円は重なりですぐに消え失せるのですが、そのせいでハートでもない非常に
珍妙な図形が現れます。左右非対称の耳を持ったクマ?

1よりも小さくしてみますね。
完全4度平均律・回転同方向・振幅比0.5

これも立体図形っぽい。穴も奥行きが見えるが、その穴の周りが穴に向けて山になっている
ように見えます。

では逆方向。花びらがどんどんずれていくのでした。
完全4度平均律・回転逆方向・振幅比1

完全5度同様、ずれが小さいため粗密の違いでしかありません。ただ完全5度とは逆に、
時計回りの方向が密で反時計回りが疎。音程が少しだけ広がるから、なんでしょうね。

完全4度平均律・回転逆方向・振幅比2

完全4度平均律・回転逆方向・振幅比0.5

次回は、個人的な興味から長6度に行きます。振動数比3:5がどうなるのか?
私も楽しみです。
posted by なんくい at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月04日

Negicco「Rice&Snow」より「自由に」楽理解説

米雪楽理解説、予告していた「自由に」7月にずれこんでしまいましたが、
何とかお送りします。(どうする俺、完結編というべきか。実はもう一つ
難関が控えているわけですが)

この曲、最初聴いた時、楽曲だと思わなかったんですよ。インタールードか
何かのような、面白いものが入っているなあと。ただこの曲、長さが4分24秒
あって、ただのインタールードでなく、れっきとした楽曲なんですよ。
「自由に」というタイトルのようにアドリブで好き勝手やっているようで、
実は4分間ポップスとしての構造も持ち合わせている、という不思議な楽曲です。
これも、connieさんの曲なんですよね。どういう頭の中してるんでしょうか。

この曲のアレンジを担当しているのが蓮沼執太さん。蓮沼執太フィルとして
耳の早い音楽ファンの間で注目を集めている先鋭的な音楽家であります。しかし
いくら革新的なトラックだといっても、こういう楽曲なのかどうかも分からない
ような曲のアレンジに起用するとは、ぜいたくというか何というか。といいつつ、
やはり適任というかこの人しかいないという感想もありますね。
おそらくこの曲あたりを想定した起用なのかなあと思います。


果たして蓮沼さんは、実にミニマルなアレンジでこの曲を見事に料理しています。例の
流麗な音の洪水がNegicco曲で聴けなかったのは残念ですが、また別の機会もあるかな?

この曲は「ラララ」のメロディとラップのような語りのようなパートで出来ていて、
どう楽理的に説明するのか、といった曲であります。そこで、この曲では主に楽曲の構造を
解説していくという体裁を取ります。実は4分間ポップスとしての黄金律と、「自由に」の
名にふさわしい破調とが両立しているということを、楽理的に(というより構造的に)見て
いくこととします。

☆I1 20小節
最初のイントロ部分。ここが大きく2つのパートに分かれています。その最初のパートを
ここでは「I1」と呼んでおります。このパート、20小節あるのですが、ドラムのビート
で始まって3小節目からギターが入ってくるんですね。このギターのフレーズが8小節単位
でほぼ繰り返されて(1回目と2回目で異なるところも多々ありますが)最後に2小節の
余りがある、という内部構造となっています。つまり、ここのパートは
 2+8+8+2
という構造となっているんですね。実は8小節単位という黄金律を持っていながら、容易に
そのしっぽを掴ませないように出来ている。早くもここで、黄金律と破調との両立が見られます。

☆I2 16小節
ここでコードが入ってきますね。ここは4小節の繰り返しになっています。
 |D|C|DinF♯・G・DinA|〜G・DinF♯|
という繰り返し。前半では口笛によるメロディ、後半は3人の声によるハモリ。
ここでは普通のポップスらしいイントロでAメロ(コーラス)につなぎます。

☆A1 20小節
ここでAメロと言いましたが、ここがメインのメロディを奏でているパートでサビ的な
機能を果たしている。洋楽で言う「コーラス」のような機能と見なすのが適切でしょうね。

ここは8小節単位での繰り返し。そのコードはこうなっています。
 |D|D|C|C|G|DinF♯|Em|G/A|
割とよくあるコードですね。そこに美麗なメロディが「ラララ」で歌われる。ここが
歌詞でなくて「ラララ」なのもポイントでしょうね。楽曲のような、そうでないような
センを狙っているというか。

メロディ自体は、シンコペで押していく最初の2小節〜
CからBへの長7度跳躍(さらにその後のAがメロディに対して6度(13度)という面白い
当たり方をしている!)という美しい3・4小節目〜
F♯→G→Aというメロディの繰り返しながら最初のGのコードでは7度から9度という
色気のある当たり方をして、後半のDinF♯では3度から5度と落ち着かせるという
つくりになっている5・6小節目〜
最後の7・8小節目でまたシンコペっぽくなる。
というふうに、細かく見ると色んなワザが使われているんだけども、基本的に耳馴染みの良い
すぐに口ずさめるメロディになっています。

そしてこのパートの最後の4小節でBのコードになる。つまりDmajor→Bmajorに転調してる
んですね。この転調は一瞬で、次のBメロ(ヴァース)で違う展開を見せます。

☆B1 34小節
ここはBmのコード(といってもギリそう推測できるようなミニマルなバック)に乗せて
ラップのような語りのようなパート。実はまともに歌詞のあるパートってここだけ(!)
なんですよね。

このラップ(?)パート、8小節が一つの単位となっていると考えていいでしょうね。
最初の8小節の歌詞(ここ、凄く語呂がいい)を2回繰り返していることからも
それは窺えます。そして27〜28小節目の「縮めて送って解凍したTrack」のところで
一瞬ブレイクになるところもクールですよね。

そしてラップの終わりで2小節余りがあって次のAメロに入るんですね。この2小節の
余りも絶妙に裏切っていて、心地良いんですよね。ここがなかったら普通すぎるし、
これが長すぎても冗長になるし、短すぎてもヘンな感じがしてしまう。絶妙の間なんですよ。

☆A2 36小節
ここはA1の繰り返し。8小節の繰り返しが4回になって、約2倍の長さとなっています。
この後のことを考えても、これが標準の長さで、A1はその省略バージョンと考えるべき
でしょうね。

ここでの聴きどころはシンパル! クラッシュ・シンバルか何かが絶妙なタイミングで
挿入されています。そして、「3・2・1・キュー」の掛け声とともに次のパートへ。

☆I3 16小節
ここはI2のバック(ただしドラムはハイハット(?)とキックのみでお休み)に「自由に」
という歌詞が連呼されるパート、ということでI3としました。Nao☆さんだけが歌に
なっているところも面白いですね。

☆C 20小節
ここはAメロと同じコード(ですがドラムはハイハット&キックのみ)で歌がアドリブ
というかスキャット的なNao☆さんの歌と「マイ・ライフ・イズ・ミュージック」の
コーラスで出来ているパート。落ちサビ的な機能なんでしょうが、この後全然違う
展開に行くわけですね。その辺の裏切りも面白いです。

ここで蓮沼さんの流麗なピアノが聴かれるのも聴きどころの一つでしょうね。ピアノ自体は
その前のI3で初めて表れていたのですが、本格的にフューチャーされるのはここのみ。
音楽と非音楽のスレスレのセンを狙っているこの曲の中で、最も「音楽的」なパート
といってもいいかも知れませんね。

☆D 16小節
今度はほぼドラムのビートのみ(そこに前曲「Space Nekojaracy」ばりのピキピキ音)
のバックに怒涛のスキャット大会。それもコール&レスポンス的になっていてライブで
楽しめるパートですね。落ちサビ的なCからいきなり最後のサビに行かないところが
破調的でもあり、楽曲構造的にもちょうどいいアクセントになっていると言えるでしょう。

ここで特筆すべきはMeguさんでしょう。「スポンスポンスポン スポポポポン」と
カッコよく決めながら半笑い、という! こういうテイクをわざと拾う辺り、いかにも
「自由な」感じがしますよね。

☆A3 32小節+?
ここは最後のコーラスパート。やはりここも例の8小節を4回繰り返しています。
最後のサビリフレインという機能を果たしていますよね。やはりJポップ的黄金律を
持っているということが、ここのカタルシスからも感じて頂けるのではと思います。

ここで特筆すべきは、カウンター的に歌が挿入されているところ。最初の8小節でも
Kaedeさんの「ラーララーララー」という美しいフレーズも聴きものだし、リフレイン
メロディの5・6小節でも聴かれたF♯→G→Aという音形で「うたう」「わらう」
(この繰り返しが3回目のリフレインで)「ひとつ」「になる」(この繰り返しが
4回目のリフレインで)で挿入されています。この挿入のされ方も、3人の声が
入れ代わり立ち替わり登場するのですが、まるでサンプリングのように切った貼った
したように(それこそ「自由に」)挿入されているのも面白いところです。

そして最後にBのコードに転調して終わるのですが、この終わり方も「自由すぎる」
終わり方。「イエー!」と拍手したりハイタッチ(らしきこと)したりしているのですが
そこから悪ノリしたりしていて、ちょっとエキセントリックな終わり方とも言えます。

こんなところです。基本はコーラスとヴァースが交互に来ている構造で、そこに
変化をつけているわけですね。その変化のつけ方も、破調のようでいて、後から見返すと
しっかりとした構造美に支えられている。最後のサビでカタルシスがあるのは、楽曲を
くぐり抜けることでその構造美が皆さんの頭の中に入っているから、なんですよ。

いかがだったでしょうか。何とか上手く説明出来たかなあと思います。次回は夏に
とっておいたあの曲。2つのバージョンの比較というミッションも付け加わりました。
それとは別に一つ難題も控えているのですが、何とか頑張ってみます。
(連休中の更新かなあ)
ラベル:Negicco 楽理解説
posted by なんくい at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月16日

「バニラビーンズIV」楽理解説#5 黄昏ハイボール

今日は久しぶりにバニラビーンズの楽理解説です。今日お送りするのは「黄昏ハイボール」!

この曲を最初に聴いたとき「名曲の誕生だ!!!」と盛り上がりました。個人的には
「サカサカサーカス」級ではないかと。(サカサカサーカスは全てのアイドルソング
の中でも5本の指に入る位好き!)つまり、大大大名曲だと、今でも思っています。

この曲、サビの泣きメロが印象的な、昭和歌謡の匂いすらする新機軸なわけですが、
バニラビーンズが歌うからこそ説得力があるという曲でもあると考えます。

実はこのサビメロ、CMスポット風の宣伝動画が作られていて、聴くことが出来ます。


いかがですか。非常に鋭角的な、ストレートに泣きツボを突いてくるメロディでしょ。
早くも解説に入っちゃいますが(今回はメロディの解説メイン)このメロディ、
E→A→B→Cと上がっていくラインが印象的ですが、その次にDに降りるのが
メチャクチャいい
と思うんですよ。C→Dって7度下に下がっているんです!
普通はFとかに行く(つまり5度下がる)のでしょうが、ここでDまで下がる
ことで色気と余韻が生まれる
んですよ。

そして次のフレーズはその2度下ずつをなぞるわけですね。D→G→A→Bと上がって
Cへ下がる。このB→Cも7度。しかも長7度なんですよ。先ほどのC→Dは短7度で
ここではDmin7のコードを想起させていたわけですが、今度はCmaj7のコードなんです。
甘さすら漂う、絶妙なメロディラインだと思いますね。

次のフレーズもスゴイ。C♯→D→E→Fと1音ずつ上がってコードの変わり目で
Gまで上がる。ここがバックのコードDmin7に対して11度という不安定な当たり方を
しています。しかもここ、バックのコードだけで不安定さを生んでいるのでなく、
フレーズの起こりからの流れでも不安定さを生んでいるんですよ。というのも
ここのフレーズの始まりがC♯でして、Gの音はそれに対して減5度、つまり真裏
なんですよ。そういう不安定さから1音下がってFで安定を得るのですが、ここでの
不安定さがまた色気を生むわけです。それは次のフレーズでの泣きポイントを強化する
役割も生んでいるわけです。

その4つめのフレーズはE→G♯→A→Bと上がっていて、ここではEの和音をなぞっている
わけです。ここもそのコード感(初めて登場する五の和音)で泣きを呼ぶわけです。
そしてここではコードの変わり目で同じBを(先ず)キープする。ここもバックのコード
Amin7に対して9度で程よい不安定感を生み、そこからAに下がる。コード的には
安定するけど盛り上がりが一旦クールダウンされる、と思いきや間髪いれずにCへ上がる
というフレーズの作りになっています。つまりここは、基本堂々とした泣きメロながら、
所々不安定な箇所を挟みこむことで奥行きを与えている
わけですよ。

2回目のサビメロは、3フレーズ目まで同じで、4フレーズ目はE→D→C→Bと
下がっていきます。フレーズのまとめに入っているわけです。そして3フレーズ目の
最後に呼応するようにD→Cで終わります。

いきなりサビメロの解説をしていますが、この曲、実際にサビ始まりなんですよ。
そしてイントロに当たる部分を経てAメロに行くのですが、ここでも例のサビメロを
ギターソロでなぞるわけです。ギターで聴いてもいいフレーズだなあと思いますね。

そしてAメロ。最初はDとEの音を繰り返すフレーズで始まります。しかも4分音符の
表打ちという分かりやすいリズムで押す。次のD→E→Gと上がるところで少し
シンコペーションが入るというリズムの作りになっています。面白いのはその後で
1回目はCに下がってから低い音でB→C→Aと続くのですが、2回目はEまでしか
下がらず、その後1オクターブ上のB→C→Aと続くんですね。同じフレーズの
1オクターブ違いなんですが、2回目が断然エモーショナルに聞こえる
。それは、
前のフレーズとの関係でメロディの効果が決まるという好例だと思いますね。

そして1回目は下のAからB→C→Dと上がっていくフレーズ(その後下がりますが)で
まとめ、2回目は上のAからG→F→Eと下がっていくフレーズでまとめているのも
対照的ですね。

Bメロに行きます。これもE→Fの繰り返ししかも4分音符の表打ちというところまで
Aメロと同じなんですが、その後のG→F→Eのシンコペーションに入るところが少し
早い。ここではGの音つまり4拍裏からシンコペーションが始まっているんです。いわゆる
「食う」ってやつですね。このリズムパターンでBメロは押していくんです。しかも
フレーズも6回目までは同じか2度ずつ下(平行移動フレーズ)で繰り返し(譜割りで変わる
ところも1か所ありますが)、そして7回目はずっとAの音で同じリズムを刻んで緊張感
(ちょうどサステインの音なんですね)を高め、A→G♯というフレーズの繰り返しでサビ
を呼ぶというカタルシスをもたらす絶妙な役割を果たしているんです。
メロディを勉強している人は、このBメロの効果をよく研究するといいと思いますね。
Aメロと似たフレーズを使いながら同じフレーズの繰り返しで緊張感を高め、サビへと
上手く渡していく。このBメロを経たサビがまた「クる」わけですよ。

そして、短い間奏を経てブリッジに当たるDメロに行きます。このDメロ、いわゆるJポップの
大サビあるいは落ちサビと似ているようで違うんですよ。というのもこの後にAメロに行く
からなんですよ。そのAメロも前半はリズムをブレイクさせてしっとりと聴かせるパートに
なり、後半を経てまた間奏(こちらはサビのコードで本格的なギターソロ)とつながるわけです。
ちょっと従来型のJポップとは異なる構造を持っているのもこの曲のポイントかな。

Dメロの聴きどころは「距離はためらう気持ち」の「気持ち」の部分のメロディ。ここは
AmのコードにE→B→GとBで9度という絶妙な当たり方をしているんです。ここも
気持ちのいい箇所ですよね。そして後半の「ふたりは大人だわ」パートのE♭maj7の
コード。こういう渋谷っぽいコード、ここでしか使っていないんですよねこの曲では。

そしてDメロ→Aメロ→間奏の後もう1回Bメロに行ってから最後のサビに行くわけです。
やはりBメロの効果が絶大だからいきなりサビに行かない。そこがいいんです。

そして最後のパートは、サビメロをギターに渡してバニビの二人はかけ合いのような
オブリガードのフレーズを歌うわけです。説明し忘れていましたが、サビメロって
「アウフタクト」つまり正規の小節の3拍前からフレーズが始まっているんです。
そしてE→A→B→Cと上がってDでフレーズが完結するのが1拍目の頭。その意味でも
非常に大胆なフレーズなんですよね。

それに対して最後のオブリガードは正規の小節の2拍目からA→C→Bと進みます。
だからかけ合いのようになるんですね。途中までは一人で両方歌えちゃうわけです。
ちなみにそのフレーズの最高音CはDmin7の7度の音です。

オブリガードの後半はサビメロと場所も少しかぶりますけども、フレーズも似ていて
ギターと同時になだれこむような効果を持たせています。ここが一番盛り上がる
(「夢なら起こさないで」の部分)と感じる人もいるのではないでしょうか。そして
フレーズ終わりでアウトロなしに曲が終わります。確かにこれ、アウトロいらない
ですよね。ここで充分完結していますし。

今回はメロディばかり解説しました。著作権のことがあるのでこれでギリギリです。
少し分かりにくかったかも知れませんが、メロディをじっくり追いながら読んで
頂ければ、意を汲むことも出来るかと思います。本当に一級品のメロディだと思います。

次回は「ワタシ・・・不幸グセ」以前軽く行いましたが完全版にします。
posted by なんくい at 20:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月19日

Negicco「Rice&Snow」より「サンシャイン日本海」楽理解説

今日はサンシャイン日本海の楽理解説をします。おそらく新曲の公開が
明日ではないかと予想されるので、その前に済ませてしまいましょう。

この「サンシャイン日本海」は1年前にリリースされたシングルでしたが
その時には楽理解説をしなかったんですね。代わりにこういうことをしました。
いつもと違うことをして、ブレイクに繋げたいというささやかな願いもあったのですが。
今回は普通にコードとメロディの解説をしていきます。実は一つ難題が横たわって
いるのですが、これも現時点で分かっていることを書くことにします。

ちなみにこの「サンシャイン日本海」ORIGINAL LOVEでも(セルフ)カバーされていまして、
そちらはキーが異なるのみでほぼ同じコードなのですが、一応記すこととします。
そちらで楽しみにされている方も、是非ともご覧ください。(キーはNegiccoがF♯major、
オリラブがE♭majorです)

先ず、イントロの4つのコードから。
 |Cdim|B|F♯inA♯|G♯7|
ちなみにオリラブでは
 |Amin7-5|A♭7|E♭inG|F7|
オリラブでは前の2つのコードで7thの音が入っている点だけが異なりますが
後は移調すれば同じです。このコード、前の3つは主音の真裏から半音ずつ降りる
クリシェ進行でして、これはNegicco界隈では比較的よく見かけるコード進行ですね。
ただ3つめのコードで主和音一の第1転回形になっているところがユニークです。
それで4つめのコードで半音下には行かず、1音下の二の和音に行っています。

ここからドラムが入って「サンシャーイン!」という叫びのパート(まだイントロ)
に行きます。ここのコードはこうなっています。
 |F♯|〜|Cmin7-5/F♯|〜|B/F♯|〜|A♯aug/G♯|〜|
 |F♯|〜|Cmin7-5/F♯|〜|B/F♯|〜|A♯aug/G♯|A♯|
 (「〜」は前の小節と同じコードという意味です)
ちなみにオリラブ・バージョンは少し違っています。
 |E♭|〜|F/E♭|〜|Fm/E♭|〜|Gaug/F|〜|
 |E♭|〜|F/E♭|〜|Fm/E♭|〜|Gaug/F|Gaug・G7|
おそらく本来的にはオリラブの方なんでしょうね。ところが3〜6小節目でNegiccoの
方はG♯の音を弾いていないため、3小節目で少し複雑なコードになっています。
これは1〜6小節でベースがずっと主音のまま動かないで、結果分数コードになる
というつくりです。Negicco版では一→♭五(いわゆる真裏)→四というR&Bでよく
見かけるコード解釈
になりますが、オリラブ版では一→五の副五→二というわりと
ビートルズ直系のロックでよく聴くコード解釈になります。この二つのコードがほぼ
同じということが窺えるコード解釈で個人的には面白いです。

そして7〜8小節(そして15〜16小節)ではAメロの六のコードを導くための副五
(三のメジャー)というコードになるのですが、今回拾ってみてここが増和音になって
いると知ってびっくりしました。しかも分数(ここではベースが二の位置に)なので
オーギュメント・セブンスというコードに聞こえるという仕組みになっています。

ではAメロに行きますね。
 |D♯min7|〜|A♯m|〜|C♯|〜|G♯|C♯|
 |D♯min7|〜|A♯m|〜|C♯|〜|G♯・C♯|F♯・F♯7|
オリラブ版ではこうなります。
 |Cmin7|〜|Gmin7|〜|B♭|〜|Fmin7|B♭7|
 |Cmin7|〜|Gmin7|〜|B♭|〜|Fmin7・B♭|E♭・E♭7|
セブンスが多く入っているだけで、ほぼ同じコードと見なせるでしょう。

ここのコードですが、マイナー(六の和音)で始まるのが新鮮でした。こういう歌謡曲っぽい
コードの入り方は、これまでのNegicco楽曲ではなかったですからねえ。そして六→三と
来て5小節目で五の和音に行くのがこれまたあまりないパターン。田島さんが「とぼけた
味がある」とNegiccoを称したことがありますが、ここなんかにそれが表れている印象

受けます。コード進行的には今連載中の解釈借用で説明できるパターンなのですが、
割と唐突に聞こえるコードでしょうね。非常にユニークです。特に、2回目のメロディ
「多めに休暇取って」のところでメロディラインがエモーショナルにせり上がりますが
(「と」の部分がコードに対して7度)それがさらに五に行くおとぼけ感を増している
印象を与えることでしょう。

続いてBメロ。ここもさりげなく面白い。
 |G♯m|〜|D♯m|〜|B|〜|F♯|A♯m inE♯|
 |G♯m|〜|D♯m|〜|B|〜|C♯sus4|C♯|
オリラブ版はこうなっています。
 |Fmin7|〜|Cm|Cm・B♭|A♭|〜|E♭|Gm inD|
 |Fmin7|〜|Cm|B♭|A♭|〜|B♭sus4|B♭|
セブンスが1か所入っているのと、4小節目(と12小節目)でつなぎのコードが入っています。

ここは二の和音から入っているのですが、そこから六に行くのがユニーク。喜多郎さんの
「シルクロード」で使われているコード進行ですが、ここも解釈借用で説明される、
非常にマイナー色が強まるコード進行なんですよ。そこへ、後半は四→一と変終止で
メジャーに回帰する、という作り(考えてみれば前半の二→六だって平行短調で四→一
なんですよね)になっております。ここも後半で「蛍の名所」の「い」でメロディが
上がってエモーショナルに盛り上げています。そこがマイナーのコードと相俟って
切なさをかき立てるように作っています。

サビに行きます。
 |F♯|〜|A♯7inG♯|A♯|C♯m6|〜|B|C♯sus4・C♯|
 |F♯|〜|A♯7inG♯|A♯|C♯m6|〜|
 |B|A♯7|D♯in7|Bm6|G♯min7|C♯|
オリラブ版ではこうです。
 |E♭|〜|G7inF|G7|B♭m6|〜|A♭|B♭sus4・B♭|
 |E♭|〜|G7inF|G7|B♭m6|〜|
 |A♭|G7|Cm|A♭m6|Fmin7|B♭|
そしてイントロの最初の4つのコードに行きます。

ここでのポイントは、先ずは5小節目のコードですね。1〜2小節目は一の和音で
そこから三のメジャー(これは六の副五と考えられます)に行って、普通は六に
行くところが五のマイナーに行くんです。これは四の副二と考えるのが普通で、
実際その後に(副五を経るのを省略して)四の和音に行っています。ここで解決した
印象を持つと思うのですが、三のメジャーから五のマイナーというのは非常に奇妙な
コード使い
なんですよ。それを緩和するかのように、五小節目はマイナー・シックスに
なっている(Negicco版だとA♯の音、つまり3〜4小節目のルートの音が入り込んでいる)
と考えることが出来ます。このマイナーシックス、18小節目にも使われて(四の位置で
ですが)ここのサビパートの隠し味となっております。

そして、前半は8小節まとまりなんですが、繰り返しの後半が6小節で、7小節目に
同じコードながら新たなフレーズの始まり
となっています。ここの部分、非常に効いて
いますよね。切なさを3割増しするような。実際コードの前半切なめで、例のマイナー
シックスで転換してきれいに解決するというつくりになっています。

ということで、コードの解説は以上なのですが、Negicco版の方には一つ難題が残って
おります。2コーラス前の間奏から少し様子のおかしいことになっていることに
お気づきでしょうか? フルートや鐘の音が若干フラット気味に聞こえるんですよ。
明らかに半音外しているとかでなく、微妙に低いんですよね。これ、意図的なんだと
思うんですよ。その証拠に、このフルートなどの音、他の所でも表れますが、そっちは
普通なんですよ。部分によって意図的にフラット気味にしているように聞こえる。

実はイントロの鐘(チューブラーベル?)の音もほんの少し低くて。2番目の間奏でも
表れていますが、その低くなり方も微妙に異なる。結果非常にサイケな響きになっている
わけです。この曲を「魔球」と例えるレビューも散見されましたが(私も)、それは
その「音をフラットにしている効果」だと思われます。

といってもそういうサイケな効果を出している部分は限られていて、イントロの鐘、
2番前の間奏部分、そして最後の繰り返しのサビの部分です。最後のサビもフルート
ですね低くなっているのは。それが非常に絶妙な効果を生んでいる、みたいなのです。
どういうミックスの技を用いたのか不明ですが。(この辺はミックスに詳しい方に
お伺いしたいところです)

米雪楽理解説もあと1曲となりました。最後は短い曲ですし、デザート的な扱いですね。
ですが、新譜でバラードがあるそうですし、その予習も兼ねて読んで頂ければと思います。
posted by なんくい at 14:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月21日

ハーモノグラフから「見える」こと#4 長6度の世界

ハーモノグラフの連載です。ちょっと間が空きましたが、今回は個人的な
興味もあって長6度の世界を見ていきます。

長6度とはド〜ラの音程です。第2回の長3度をしましたが、その裏は短6度。
今回はそれよりも半音広い長6度です。

この長6度。周波数の比で言うと、ちょうど3:5に当たるのです。つまり、
低い方の音が3回振動している間に、高い方の音は5回振動していることになります。

この音程を、ハーモノグラフはどのように表すのか。早速見ていきましょう。
今回も、こちらのサイトのお世話になります。
Harmonograph.js:VISUALIZE HARMONY
(ハーモノグラフの説明記事はこちらをご覧ください)

では早速始めます。先ずは直交で位相がずれていないものを選びます。
そして振幅比を最初は同じにして模様を見てみましょう。
長6度純正律・直交位相同じ・振幅比1

なんだこれ。8の字に6と9が左右ひっくり返したような図形を合わせたような
不思議な図形が出来てきます。早くも気持ちがアガりますね!

これ、おそらく振幅比を上げると縦長になり下げると横長になるのでしょうね。

長6度純正律・直交位相同じ・振幅比2

長6度純正律・直交位相同じ・振幅比0.5

予想通りでした。しかしこの図形、魅力的ですね。今度は位相をずらします。
長6度純正律・直交位相ずれ・振幅比1

これもちょっと不思議な図形。3つ饅頭が重なっているような、そこへXの模様も、
ずれながら見えますね。

振幅比のバリエーションは省略して、回転同方向に行きます。
長6度純正律・回転同方向・振幅比1

おっとハート型が横に出来るぞ、と思っていると逆側からも出来て、結局小さな丸が
横に2つならぶ形に。中くらいの円(ハート?)も重なりつつ横に2つ出来るし。
外から1−2−2と円が出来ると言っていいのでしょう。これも、3:5と差が
2つだから、なのか?

これも小さな円がどこで消えるのかが興味あります。先ずは振幅比を2倍に。
長6度純正律・回転同方向・振幅比2

やはり小さな円は消えます。その結果、真ん中にプラナリアみたいな模様が出来るのが
ユニークですね。では振幅比を1.5にしてみます。
長6度純正律・回転同方向・振幅比1.5

小さな円が表れます。予想では消えるポイントは1.666…のところじゃないでしょうか。
長6度純正律・回転同方向・振幅比1.6666666666667

予想通り。これ以上小さくすると表れます。今度は1より小さくしてみましょう。
長6度純正律・回転同方向・振幅比0.5

小さな円まで重なって訳の分からない感じになってしまっています。振幅比1のところで
横にくっついていましたから、小数だと重なるのでしょう。
長6度純正律・回転同方向・振幅比0.8

その通りでした。少し小さくすると、今度はタテに2つハート型が重なっているようにも
見えますね。

では回転逆方向に行きましょう。花びらの数は3+5=8になるのか、それとも?
長6度純正律・回転逆方向・振幅比1

予想通り8枚でした。やはりこれは振動数比の和になるんでしょうね。

振幅比を先ずは2倍にしてみます。花びらが消えて星形になるのでしょうか。
長6度純正律・回転逆方向・振幅比2

予想通り、3分の8角形になりました。(1回描く時に3周するのが分母の数です)
これも、どこで花びらが消えるのかが一つの興味になりますね。

長6度純正律・回転逆方向・振幅比1.5

やはり花びらが表れます。予想では、ここでも1.666…で消えるのですが、果たして?
長6度純正律・回転逆方向・振幅比1.6666666666667

やはりここが臨界点のようです。今度は1より下げてみましょう。

長6度純正律・回転逆方向・振幅比0.5

花びらが重なるのでした。これも振幅比を小さくすると重なりが大きくなるのでしたね。
反対に大きくすると重なりが少なくなるのですが、ここでは小さいものを見てもらいます。

長6度純正律・回転逆方向・振幅比0.3

では平均律に行きます。純正律と差が大きいと興味深いずれが生じるのですが、ここでは
長3度よりも大きなずれなので、楽しみですね。

長6度平均律・直交位相同じ・振幅比1

ずれが重なってずんぐりむっくりになるのですがそこで立体的な図形が浮かび上がって
きます。上の辺りがちょっと平らに見えるので、靴を反対向きに重ねたような?

長6度平均律・直交位相ずれ・振幅比1

平均律になると、位相が同じであろうがずれていようが図形が似てくるのが面白いですね。

回転同方向だと、これまた微妙に傾くのでしょうか。(体調の悪い方は気をつけて下さい)
長6度平均律・回転同方向・振幅比1

傾きがずれていくうちに、だんだん渦巻きのような図形が浮かび上がってきます。少々
酔ってしまう人もいるかもですね。しかも立体視だし。

これはあまり深掘りせずに、回転逆方向に行きます。これは風車みたいに見える
んでしたね。非常に綺麗になるはずです。
長6度平均律・回転逆方向・振幅比1

予想通り、綺麗な風車が出来ました。長3度と同じ向きでしたね。

長6度平均律・回転逆方向・振幅比2

カクカクした風車もカッコイイ!

長6度平均律・回転逆方向・振幅比0.5

こちらも趣深いですね。シドニーのオペラハウスみたい。

次回は今回の裏、短3度に行きます。長3度との比較も面白いでしょうし、今回の長6度
との比較も面白いはずです。
posted by なんくい at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする