2017年05月22日

祝30周年!エレカシの極私的30曲(17)ガストロンジャー

怒れる宮本、復活! しかしそれは再びの長い雌伏期の始まりでもあった。

エレカシの極私的30曲。少し久々になってしまいましたが、今日は人気曲です。
ブレイク期から少し経った1999年にリリースされた「ガストロンジャー」。
この曲、東芝EMI移籍第1弾なんですよね。移籍して心機一転、新たな扉を開きたい
という意図もあったのかも知れません。

ですが、かつてのファンは「あの怒れる宮本が復活した」と大喜び。つまりこういう
モードが宮本さんの中にあつってことはみんな知ってたわけですわ。これを読んでいる
皆さんも、こういう宮本さん好きでしょ? 私も好きです。

この曲は日本の現状を憂い、それに対して「化けの皮を剥がしてやる」と宣言する、
まあ言ってみれば反体制ソングです。今の安倍憎しと活動していらっしゃる方も
テーマ・ソングにしたらいいんじゃないかなあ。

ところがそうならないのは、宮本さんがしゃべり過ぎてるから。戦後の日本からの
歴史的ビジョンをもって現状を喝破し(さすがに20近くも経って今とは状況が違って
していますが)一方で「くだらない世の中なんて物言い、縄文時代からの定番だよ」と
返す刀でただ現状を否定する向きにも斬ってかかる。ここでの宮本さんのスタンスは
党派的なものでなく、あくまでも孤独に世の現状を斬って斬って斬りまくるもの
だったわけです。現状に対する醒めた認識も持ちつつ、ロックバンドとして告発する
側に回る、という宣言だったわけです。私もこういう立場に立ちがちなので、非常によく
分かりますね。

そして、この曲で特筆すべきなのは、ほとんど打ち込みで作られたということ。ただ
それは、宮本さんの求める音像にバンドがまだついていけなかったから。当時世を
席巻していたRage Against The Machineなどのヘヴィー・ロック的な音像をおそらく
求めていたのでしょうが、それをやり切る体力がバンドに備わっていないという判断で
打ち込みの登場になったのでしょう。(一方で、宮本さん自身も打ち込みという新たな
表現方法に興奮していたという部分もありますが)私は夢想します。もしこの曲が、
レイジみたいな圧倒的な音像で登場したら、日本のシーンはどうなっていたんだろう、と。

その私の夢想は、後日意外な(そしてある意味残念な)形で結実することになるのですが
その話はまた後日。そしてもう1点触れないといけないのは、この時期にHey! Hey! Hey!に
出演し、ダウンタウンに「見つかっ」ちゃうんですよ。宮本さんのキャラクターが徹底的に
いじられるようになるのもこの頃から。その辺も少しちぐはぐなんですよね。ブレイク期
ならともかく、戦闘モードに入っている時期にそういういじられ方をされてもなあ。

ただ、その副産物からか、思わぬ名曲が次回、登場いたします。
posted by なんくい at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月19日

やっぱこの人才能あるわ

今日はゲスの極み乙女。の記事です。彼らのついては活動休止時に
その対応のまずさを指摘した記事を書きましたが、そこから半年余りで
活動再開。それについては賛否いろいろあるでしょうが(でも見事に
騒ぎは収まってる感じ。世間ってこんなもんですよね)問題は彼らの
音楽がどうか、ということ。

それを見越してか、問題のニューアルバムからなんと5曲もMVが公開という
暴挙に。それを見ていきましょうか。

先ずは数日前に公開されて、ぶっ飛んでしまったナンバーから。非常に短いです。


見事のひとことですね。サビで転調するなど目まぐるしい展開。そして演奏力。4人とも
達者ですもんね。それと共にバンドとしての存在感というかマジックが宿っている気が
します。そりゃあ、あんだけのことがあってもこのバンドでの活動にこだわるわけだわ。



これは活動休止前に出るはずだったアルバムのリード曲として公開されていた曲。
この人の手癖になりそうで微妙にずらしてくるAメロの展開。それを2コーラス目で
ベースやピアノのフレーズで変化をつけていく辺りが面白い。



これも活動前に公開されていた曲。ちょっとIndigoっぽいですね。でも味付けは見事に
ゲス極風味。引き出しが多いですよね。間奏から展開が8ビートに変わるところなんて
スリリング。



これは80sニューウェイヴ風なシンセ(イントロではパッドまで使ってる)シンセベース
的な音色が新鮮。しかし深読みしたくなる歌詞(てかそのまんま混乱した心情をぶつけて
る風)、少し前なら公開したら事になってたかも。その意味ではアルバム発売延期されて
よかったのかも知れません。今ならフラットに聴けるもんね。



この達者なバンドにあえて普通の8ビートをやらせるサビ(でもちょっとしたフレーズが
気が利いてる)から、プログレッシブな展開になるアウトロまで、基本メローでありつつ
つかみどころのない感じがこの人達らしい。ゲス極って異物感が大事だと考えるのですが
王道感を湛えつつある今でも、それを保っているのがスゴイと思いますね。

世間はとりあえず収まったみたいですし、これからは音楽に注目されて欲しい(まあでも
騒動の前は音楽的に語られるバンドでしたけどね)と思います。やっぱ川谷さん才能
ありますね。indigo la Endも活動楽しみにしたいです。
posted by なんくい at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月15日

ウルフルズ25周年の到達点

最近ベテラン勢が元気ですね。明日お送りする予定の記事も
ベテランですが、今日のウルフルズと性質がかなり異なるので
別記事にします。

ウルフルズ25周年のオリジナル・アルバム「人生」が最高傑作
であるという情報が今年に入って聞こえてきました。まあ再結成
以後の好調ぶりを考えると当然だろうという気もしますが。

そしてアルバムからリード曲「バカヤロウ」が公開されました。
(ラジオでは少し前から聴けたのですが)




まあいい曲だけども少し地味だな。そう思われるかも
知れませんね。実は私もそうでした。でも今なら自信をもって
言えます。この曲こそ、ウルフルズが25年の年月を経て辿り
着いた到達点だと。ただし、5回は聴け。意外と効きが遅いぞ。

この曲はどちらかというと古参のファン向けというか、
ウルフルズと共に人生を歩んできた人向けの曲かも知れません。
あるいはかつてファンだった人、あるいはウルフルズはみんな
名前は知ってるでしょうから、30代以降の人向けの名曲かな。
(だから25周年、ということもあるのでしょうね)

この曲の意義とか、そういう分析的なことは別の機会にします。
とにかく、今日はこの曲を皆さんと分かち合いたいです。
いいか、5回は聴けよ。
タグ:ウルフルズ
posted by なんくい at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする