2017年05月08日

祝30周年!エレカシの極私的30曲(15)はじまりは今

エレカシの極私的30曲もいよいよ折り返し地点。といってもブレイク期の作品を中心に
取り上げてきたので、ここからはその後の長い長い道のりからの曲になります。

今回取り上げる「はじまりは今」はブレイクの喧騒が去った後に、新たなスタートとして
リリースされたシングル。それが「はじまりは今」タイトルだけで盛り上がりましたね。
爆笑問題の太田さんも「ここからまた始められるエレカシはスゴイ」と司会している
音楽番組(ポップ・ジャムだっけ)にエレカシが出た時に言っていました。

そして曲も、紛れもない名曲。非常によく聴きましたね。ただブレイク期とは少しテイスト
が違う気もします。特徴的なのは絶唱とかハードで前向きでなく、非常に透き通った
フラットな地平に立っているような趣があります。だからこその「はじまり」なんですよね。
私はサビ前のライン「悲しみってやつを/夏色に変えて」という言葉が大好きです。

ただ、そうやって新たなスタートを切ったエレカシですが、この後センチメンタルに
黄昏ちゃうんですよ。その意味では、まだこの「はじまりは今」はブレイク期の前向き
モードが残っちゃっている曲だということも出来ます。ただそのフラットな透明感が
来るべきモードを予告しているという面もありますが。

この後のエレカシは、ハード期と黄昏期を行ったり来たりしていくのですが、その中で
好きな曲を時系列的にチョイスしていきます。
posted by なんくい at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祝30周年!エレカシの極私的30曲(14)せいので飛び出せ!

エレカシの極私的30曲。昨日の「昔の侍」に続いて今日は「せいので飛び出せ!」。
実は「昔の侍」がアルバムの5曲目でこの曲は6曲目。その意味でも連続なんです。

しかしこの曲、タイトルからしてスゴいですよね。「せいので飛び出せ!」ですよ。
これ、ブレイク前の喧々諤々の時にリリースされていたら、さらなる燃料投下に
なっていたでしょうね。こんなんエレカシちゃうやん!という声と擁護論が飛び交う
という。その意味では、この曲は曲順に救われている面もるんですよ。「昔の侍」で
過去のエレカシ像に決別をして(それと同時にファンにも昔への決別を突き付ける)
そこから前を向くという意味合いが、アルバムの流れ的に出来ているんですよね。

実は私、この曲が大変好きでして(まあ30曲に選ぶ曲は全部ヘビー級に好きなんですが)
エレカシのこういう前向きソングって、結構スルメな味があると思うんですよ。何度も
聴いているうちに染みてくるというか。この曲は明るくてポップなので、最初から好き
でしたけど、でも最初は少し半笑い込みだったんですよ。「おいおい『せいの』まで
言ってるよ」てな感じで。でも、何度も聴いてると自然と前を向かせてくれるという。
その意味では「四月の風」に似てるかもですね。

実はこの曲、形式もちょっと変わっているんですよ。AメロからDメロまであるという。
なので最初のサビ(Dメロ)まで行くのに2分近くかかっているんです。しかもサビ
前のフレーズが2回繰り返しになっていて、サビへのジャンプ台になっている。

そしてこの曲、2コーラス目のサビをリフレインして、結構あっさり終わるんですよ。
でもこの曲の終わり方カッコイイんです。実は宮本さんという作家は、アウトロの名人
というか、終わり方がカッコイイ曲が多いんですよ。前回の「昔の侍」も最後でもう1回
最初の「昔の侍は〜」のフレーズを繰り返すところがんかなか意味深ですし。

この「せいので飛び出せ」は実用的にも使える曲でして、これまでも大事な時には結構聴いて
いる気がします。今でも、決戦前に聴く曲でもありますね。
posted by なんくい at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月07日

祝30周年!エレカシの極私的30曲(13)昔の侍

エレカシの極私的30曲。今回と次回でアルバム「明日に向かって走れ〜月夜の歌〜」
からお送りします。と言っても第11回の「遠い浜辺」からそのアルバムの曲では
あるのですが、まあ先の2曲は先行シングルのカップリングだったので。アルバムが
発売されて知った曲としてはこの2曲になりますね。

この「昔の侍」はエレカシ史上初めてといっていいストリングスを本格導入した曲。
まあエピック時代は宮本さんの独裁体制で、4人以外の血を入れなかったですから。
(「東京の空」で初めてトランペットとか入れてた。かなりエキセントリックな
 形でしたけども)その意味でも画期的でしたが、非常に効果的に導入されています。

先ずイントロからストリングスのフレーズで始まり、この曲は構造的にコーラス〜
ヴァースの繰り返しという形式なのですが、転調するヴァースのところでストリングスが
盛り上げていく、というつくりになっているんですよ。センチメンタルになるところで
ストリングスが効果的に配されていて、それが曲を盛り立ててくれています。

そういうセンチメンタルな曲調に乗って歌われるのはズバリ青春の終わり。いや青春との
決別とでもいうべき内容。「昔の侍」というのは宮本さんが憧れたかつての東京(日本)の
美しき姿。宮本さんは古地図を購入しその名残を探しに散歩をするなんてことまでして
いたんだそうで。最初のラインはその憧れた昔の侍の姿が描かれ、それに対比して今の
自分のイケてない姿が描かれる。この辺はおなじみの対比ものですね。

しかしそこから「さよならさ」と決別の言葉を歌う。それは、憧れていた昔の侍への
決別であり、そんな侍に憧れていた自分への決別でもある。しかし「滅びし日本の姿」
って壮絶ですよね。これは、エレカシの過去の歴史への決別でもあるんですよ。ブレイク
云々でぐだぐだ言ってた私達は、結局過去の幻影を引きずってるだけだとこの曲に
突き付けられる思いがしました。その意味でも、私にとっては重要な曲だったと思います。

次回予告しておきましょう。その次の曲。軽やかに前を向ける曲です。
posted by なんくい at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽とは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする